ふーちゃん

中央区がもっと好きになりました。

昨年、中央区観光検定を受けるために「歩いてわかる 中央区ものしり百科」を購入しました。本当は歩けばいいのでしょうが自転車でそのコース巡りをしました。本当に楽しいひと時でした。

さて、改めて、我が家の本箱を見ましたら「中央区内散歩 史跡と歴史を訪ねて」の全9集が鎮座していました。ページをめくると、奥深い内容にびっくりです。中央区の江戸期から昭和期までのあらゆる分野の事が実に詳しく書いてあります。昭和60年4月からの広報紙「区のお知らせ 中央」に掲載した内容を更に充実して発行された本のようです。

編集・発行は 中央区企画部広報課 執筆者は、川崎房五郎氏と野口孝一氏です。

目次の抜粋ですがご紹介をします。

第1集:下町の一年・街並・暮らし・文明開化・文学の小径

第2集:江戸の面影・近代化に向けて・文化の足あと 他

第3集:文明開化裏話ばなし・公立と私立学校 他

第4集:江戸文化のかがやき・開化のあしどり・女性活躍 他

第5集:外国との出会い・演劇の主役たち・薄れゆく記憶 他

第6集:近代への胎動・永井荷風と中央区・築地小劇場 他

第7集:中央区俳人群像・郡虎彦・水に生きた人びと 他

第8集:夢二 永遠の女 笠井彦乃・隅田川の水練場 他

第9集:関東大震災・関東大震災後の銀座・銀座点描 他

 

第3集「公立と私立学校」第7集「水に生きた人びと」から

明治政府の方針で、小学校制度ができたとはいえ、寺小屋教育も欠くべからざるものだったようで、公立小学校に対して、寺小屋は続々と私立の小学校に転身したようです。中でも「南八丁堀の鈴木学校」などは、名門中の名門として知られた私立小学校だったそうで、画家の鏑木清方や歌舞伎関係者が多く学んでいたそうです。

百万の江戸市民の衣食住を支えた物資の輸送は、おもに海上輸送、舟運でした。担い手の中には、陸地に住居を持たず、船の上で生活をしていて「水上生活者」と呼ばれる人々がいました。その方々の悩みの種は子どもの教育でした。東京で最初に、水上生活をしている子どものための教育施設を開いたのは、巡査平間寺正純氏で、明治28年に勤務の傍ら私立の「平間寺小学校」を開き、読書、習字、算術、裁縫を教えたそうです。その後、臨海地区を担当した巡査・元巡査のお二人が、水上生活者の子どもの実態に接し、見るに忍びず「小学校」を開設し、また、大正8年には、山﨑亮太郎氏が、子ども達の実態を調査し東京市学務課にその救済を訴え、その熱意がやがて公立の水上小学校の設立につながっていったという事でした。昭和5年8月「東京水上尋常小学校」が月島西仲通9丁目(現・勝どき1丁目)に開校した。とあります。

 


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