丹沢・大山で発見!東京日本橋お花講とは?
こんにちは。アクティブ特派員のHanes(ハネス)です!
遡ること1年前、6月上旬に中央区の友好都市・山形県東根市で開催される「果樹王国ひがしね さくらんぼマラソン大会」に向けてランニングに励んでいました。
今年はというと、トレランデビューをするべく、休日を山で過ごす機会が増えました。
つい先日、トレランの先輩おすすめの山・大山(神奈川県伊勢原市、1252m)へトレーニングに行ったのですが、思いがけなく中央区との興味深い繋がりを発見。
ということで、今回はその繋がりに注目してみたいと思います。
既にタイトルやトップの写真でネタバレしているのですが、その中央区との繋がりは、大山阿夫利神社の裏手にある大山山頂への木戸(登拝門)にありました。
その木戸に書かれていた文字が、「奉納 東京日本橋 お花講」。
べったら市でお馴染みの「日本橋恵比寿講」や江戸時代に流行した「富士講」については見聞きしたことがありますが、恥ずかしながら「お花講」についてはこの日初めて知りました!
さらに、木戸の周辺を確認してみると、この木戸を奉納したと思われるお花講の名誉会員や会員の方々のお名前がずらり。
この奉納者名を見て、お花講が恵比寿講のような行事ではなく、どちらかというと富士講に近い人の集まりのようなものなのではないかと推測。
帰宅して早速調べてみると、産業能率大学 地域マネジメント研究所「丹沢・大山歴史街道ものがたり デジタルアーカイブ」の「歴史と文化~信仰の山に集う人々の想い~」の「お花講」のページに、お花講とは何かを分かりやすく説明した以下の記述がありました。
「夏山の初日(7月27日)に、日本橋小伝馬町界隈の職人(指物師や家具関係の職人集団)を中心に組織された『お花講』は、夏山開きの行事として、大山山頂への木戸(登拝門)の開扉を行う。」
さらに、伊勢原市によると、これは元禄年間から続く行事で、お花講がその扉の鍵を保管しているのだそうです!
今は夏山期間(7月27日~8月17日の22日間)以外でも開かれている扉ですが、夏山開きの際には現代でも伝統に則り、このお花講の手により山頂への登拝門の扉が開かれています。(2022年の夏山開きの様子はこちらから)
(大山阿夫利神社の境内で見つけた「築地市場大山講」の文字)
さらに、江戸時代において女人は大山阿夫利神社の下社までしか入山できませんでした。
明治時代になってからは山頂の女人禁制が解除されたのですが、伊勢原市観光協会によると、記録に残る最初の女性の登頂者は1860年の英国人だというのだから驚きです!
どのような経緯でこの英国人女性が大山に登ったのか、はたまた何かしら現・中央区にゆかりがあるのか、今後詳しく調べてみたいと思っています。(詳しく分かり次第、記事にする予定です。)
それと同時に、そもそもなぜお花講が登拝門の鍵を管理するようになったのか知るべく、お花講の皆様が開扉する夏山開き当日に大山登山をしてみたいという想いが膨らみました。
居ても立ってもいられなくなり、早速今年のカレンダーを確認してみたところ、その日は土曜日!
今年の7月27日の予定はもう決まりです♪