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江戸歌舞伎400年「猿若江戸の初櫓」-猿若祭二月大歌舞伎

歌舞伎座の定式幕が中村座の幕に代わりました。「元祖猿若勘三郎が伊豆で建造された安宅丸を無事江戸入港させ幕府から賜った黒白の御用幕に柿色を加えて中村座の定式幕とした」と伝えられているものです。

今年は江戸歌舞伎が始まった寛永元年(1624)から数えて400年の記念すべき年です。江戸中橋南地に元祖猿若勘三郎が猿若座を開いたのが始まりとされています。歌舞伎座のニュースリリースによると初日には「開場前に「一番太鼓の儀」が行われ、江戸の町に鳴り響いた太鼓に倣い猿若祭の開幕を知らせる一番太鼓の音が歌舞伎座前に響いた」そうです。(見損ねました)

夜の部の最初の幕は「猿若江戸の初櫓」で、昭和62年(1987)1月「江戸歌舞伎360年」を記念し「猿若祭」が歌舞伎座で催され、その際五世中村勘九郎(十八世勘三郎)で初演されたものです。その勘三郎の「十三回忌追善」興行でもあります。

出雲阿国を七之助、猿若を勘太郎くんが演じるのが話題です。残念ながらこの日は勘太郎くんが体調不良で父親の勘九郎さんが代役。9日からは復帰のようで一安心ですがちょっと残念。日本橋の商家の難儀を一座の者と助けた猿若の話は「安宅丸の入港時その舳先に立って音頭を取ったという実話」に由来したものです。猿若祭にふさわしい一幕です。

 江戸歌舞伎400年「猿若江戸の初櫓」-猿若祭二月大歌舞伎

二幕目は義経千本桜から「すし屋」いがみの権太を芝翫が初役で演じます。最後が勘九郎と次男の長三郎による「連獅子」。長男の勘太郎とは令和3年(2021)に勤めています。10才の長三郎くん大奮闘で客席からは大拍手。

勘九郎・七之助兄弟が初役で演じる昼の部の「籠釣瓶」も楽しみです。

猿若祭二月大歌舞伎の千穐楽は26日 (13.20休演)

昼の部 11時開演「新版歌祭文」(野崎村)「釣女」「籠釣瓶花街酔醒」

夜の部 16時30分開演「猿若江戸の初櫓」「義経千本桜」(すし屋)「連獅子」

お問い合わせはチケットホン松竹0570-000-489(10時~17時)チケットWEB松竹 

 江戸歌舞伎400年「猿若江戸の初櫓」-猿若祭二月大歌舞伎

京橋のたもとにある「江戸歌舞伎発祥之地碑」です。現在の中村座の座紋「角切銀杏」(隅切り角に銀杏)の下に当初の座紋であった「舞鶴紋」があります。5代将軍綱吉の娘、「鶴姫」の名前に憚り、現在の座紋に代えたと言われているものです。「江戸の初櫓」の舞台にも登場します。

京橋3-4先 中央通り際

 江戸歌舞伎400年「猿若江戸の初櫓」-猿若祭二月大歌舞伎

こちらが京都南座のそばにある「阿国歌舞伎発祥之地碑」です。