隅田の花火

隅田川・オリンピックに向けて

いい天気なので、久しぶりに来てみました。どこだか分かりますでしょうか?

大きな球体があります。そして左下には、スカイツリーがちょっと写っています。ここは隅田川に架かる両国橋です。

隅田川には、水辺に沿って歩くことのできる「隅田川テラス」と呼ばれる遊歩道があります。今までいろいろな所でこのテラスの工事が行われてきましたが、昨年、ここ両国橋では橋の下が歩けるようになりました。

 隅田川・オリンピックに向けて

これはかなり便利です。

今までの隅田川テラスは両国橋の手前で寸断されていましたので、川沿いのテラスを歩き続けたい時には、上の国道にあがって信号を渡らなければなりませんでした。

ですが工事によって隅田川テラスは、両国橋の下をくぐって「神田川」の河口に架かる「柳橋」の袂(たもと)まで直結されたのです。隅田川テラスファンにとっては今までの煩わしさは無くなり、嬉しい限りなのであります。

 隅田川・オリンピックに向けて

 

隅田川テラスから少し階段を登れば、柳橋の袂にある石碑のスペースに出ることができます。ここも綺麗に整備されました。こういった石碑の前で足を休めてみるのも良いですし、柳橋の上から隅田川をゆったり眺めたり、情緒ある神田川の船宿の風景に浸るのも良いものです。隅田川上流の浅草方面へのアクセスもしやすくなったことで、歩く楽しみもかなり増して来ました。

 隅田川・オリンピックに向けて

 

橋が好きな私にとっては、今までには無かったアングルで両国橋を眺められるのが、ちょっとした喜びです。両国橋は黒に近いグレー色。細身で格好良い橋だと思います。昭和7年の竣工から87年経った現在は、東京都選定歴史的建造物になっています。

 隅田川・オリンピックに向けて

細身に作られた理由というのは、昭和の時代まで「隅田川の花火」がこの橋の脇であがっていたので、観賞するのに邪魔にならないように配慮されたため、と誰かから聞いたことがあります。わざわざ目立たないように作られたということなのでしょうか。

本当のところはどうなのかわかりませんが、そう考えてみるとこの色はお似合い。隅田川の「寡黙なイケメン」といった感じですかね。

他の河口での工事

隅田川には、神田川の他にも多くの川が注いでいます。それらの河口によって隅田川テラスは途切れてしまっている場所が多かったのです。ですがこの問題点は急ピッチで改善されてきており、河口に架かる橋の整備がされたり、水門のある河口には歩行者用の新たな橋を架けようとしたりと、かなり楽しみな状況になってきました。

 

この橋はどこだか分かりますでしょうか。

 隅田川・オリンピックに向けて

日本橋川河口に架かる「豊海橋」です。写真は一昨年2017年の秋の風景ですが、このあとに橋の整備工事が開始され、その工事も今は終盤を迎えています。隅田川テラスとの接続もしやすくなるのだと思いますが、橋への照明の当て方も変えるらしく、どのようなライトアップになるのか非常に興味深いところです。

目玉は隅田川の橋のライトアップ

さて、隅田川本流に目を向けると、隅田川に架かる橋も工事が進んでいます。その工事の中でも目玉となるのは、「ライトアップ照明」の工事。隅田川の下流部では、私の知る限りだと清洲橋や永代橋、佃大橋、勝鬨橋、築地大橋で工事をやっています。

 隅田川・オリンピックに向けて

<永代橋>

重要文化財となっている清洲橋永代橋・勝鬨橋には今までもライトアップはありましたが、工事によって夜の光のイメージが変わるようです。また、佃大橋・築地大橋もライトアップの仲間入りをするということで、隅田川の夜景もかなり楽しみになってきました。夜の隅田川を堪能される方もこれから増えてくるでしょう。

 隅田川・オリンピックに向けて

<清洲橋>

いよいよオリンピックまであと1年という所まできた東京。その東京のメインリバーとも言えるこの隅田川も、このようにオリンピックに向けて、国内、そして海外の方をお迎えする準備が着々と進んでいます。

東京にオリンピック観戦に来ていただいた際には、ぜひ流れる隅田川をご覧になっていただきたいです。そしてオリンピックがおわったあと、

『東京を流れる隅田川はきれいな川だった』

と世界の人に思っていただけるような、素晴らしい準備でオリンピックを迎えてほしい。

 

これからの1年間で、隅田川はどのような変化を遂げるのか。非常に楽しみですので、興味を持って見守っていきたいと思います。

 隅田川・オリンピックに向けて

<勝鬨橋>

(取材日・6月16日)