王冠とあざみ

人形町 マタニティ専門店『Jolie』の手仕事

人形町、甘酒横丁側の洋品店店先に、

ある日、巻貝モチーフの手編み作品が、たわわに飾られているのを発見!

その作品の素晴らしさに惹かれ、

店舗を経営されているお母様と、娘のさやかさんのおふたりにお話を伺いました。

100年越えの老舗

先ず、お店の歴史を。。。と問いますと、持ち出されたのは

中央区立京橋図書館、編集・発行の中央区沿革図集【日本橋編】

それによるところでは、大正8年には一族の名前があったので、

実はこの地で100年以上、商いをしてきたことになります…とお話が始まりました。

 

大正から戦前にかけては和の小物を、

戦後は、近隣の大店(おおだな)のお商売に住み込みで働く人々のための洋品店として

肌着やタオルなどを取り扱い、高度経済成長期には華やかな婦人服を。

その後、人形町が成熟し、専門店に特化した店舗が増えてゆくのに合わせ、

マタニティ専門店『Jolie(ジョリー)』へと舵を切ったそう。

 *Jolieとはフランス語で、洗練された美しさ、可愛らしさ、綺麗で上品なことを意味します。

時代の移り変わりと共に、また、町を構成する人々の変化と共に、

常に時代の風を読んで変貌し、老舗として現在に至ってらっしゃるのですね。

 

 人形町 マタニティ専門店『Jolie』の手仕事

Tシャツヤーンとの出会い

さやかさんは、30年ほど前、イタリアへの語学留学中に

ホームステイ先のおばあちゃんに棒編を教わるうち、手編みの面白さに目覚めます。

帰国後して、お母様のお店を手伝っていたところ

友達がTシャツヤーンでの編み物を始めたのに影響され、

ご自身でもバギーバックやネコちぐらを作ってみるように。

 

Tシャツヤーンは、Tシャツやカットソーを作った時の

裁断の余分を再利用して作られる、SDG’Sなハンドメイド素材。

オランダ、Hoooked(フックドゥ)社の

Zpagetti(ズパゲッティ)という製品が流行の先端となり

今ではTシャツヤーンの代名詞なんだとか。

 

ヤーンは高品質で豊富なカラーバリエーションがあるため、手掛ける人の感性で

素敵なバッグ、インテリア小物、あみぐるみなどに生まれ変わります。

さやかさんは、もともとイタリア時代に、編み物の下地が出来上がっていたものですから

シンプルな組み合わせでも、色遊びで雰囲気が変わる楽しさに、編み物の楽しさを再発見!

どんどんハマっていきます。

国内で入手し易い、ReTwisst(リツイト)社のヤーンを用いて

ある日、ネットで見つけた巻貝の作り方をアレンジして、店頭にデスプレイしたところ、

目敏い方々のアンテナに届いて、リクエストとオーダーが舞い込むようになります。

 

 人形町 マタニティ専門店『Jolie』の手仕事
 人形町 マタニティ専門店『Jolie』の手仕事

インスピレーションしだい!用途は様々

彼女のInstagram(インスタグラム)を拝見すると

お客様によって、幅広い用途があることに驚かされます。

横に置いて小鳥の棲み処に。キッチンにつるしてニンニク入れに。中に瓶を入れて花器に。

斜め掛けのストラップと共に注文して、携帯入れに。

 

自身では考えつかない用途と、色合いをリクエストされるのが楽しくて

これからも自分のペースで出来る範囲で作り続け、

使い方の可能性が広がるイベントとコラボレーションがしたいと目を輝かせます。

 

先日、イベントへの出店案内があったので

わたしもそこで、ビビビと来た、オウム貝モチーフのバックを購入しました!

 

 人形町 マタニティ専門店『Jolie』の手仕事

 

現在、リピート購入するファンが続出し、口コミでじわじわ拡散されているので、

そう遠くない時期に、大ブレークしそうな予感でいっぱいです。

 

店舗は、これから迎える桜の季節を先取りして、ディスプレイを桜色に模様替え。

人形町にいらした際は、ぜひ立ち寄って、手に取ってみてはいかがでしょう。

 

 人形町 マタニティ専門店『Jolie』の手仕事