滅紫

「三大名作通し上演」の掉尾を飾る「義経千本桜」始まるー錦秋十月大歌舞伎

三月の「仮名手本忠臣蔵」から始まった松竹創業130周年記念の「義太夫狂言三大名作通し上演」第3弾は「義経千本桜」。源平合戦の後日談で上演回数も多いのでご覧になった方も多いかと思います。今回は3部制でAプロ、Bプロのダブルキャストによる組み合わせ。

今日は7日目、まず1部を観ることに。「渡海屋」「大物浦」の中納言知盛を初役で隼人、巳之助が演じるのが話題。今日はAプロなので隼人です。インタビューで「仁左衛門さんに教わった」とありましたが、もともと背の高さや細身なこともあり、どうかすると仁左衛門さんにそっくりに見えました。「大物浦」の満身創痍の知盛の述懐や壮絶な最期は迫力満点で客席から惜しみない拍手が。こうして歌舞伎は継承されていくのかとちょっと胸が熱くなりました。安徳帝の役で巳之助長男「守田緒兜」(おと)くんが初お目見え。セリフが結構あるのに見事に務め花道を義経役の父親・巳之助さんと引き揚げると大拍手。緒兜(おと)くんが出演するのはAプロだけです。

2部の「すし屋」の「いがみの権太」はBプロで仁左衛門、Aプロで松緑、3部の「吉野山」の忠信はAプロ團子、Bプロ右近が演じます。全部見ると財政破綻するので泣く泣く3回だけに絞るのが苦労です。

 「三大名作通し上演」の掉尾を飾る「義経千本桜」始まるー錦秋十月大歌舞伎

錦秋十月大歌舞伎の千穐楽は21日。10日は休演です。

1部 11時開演  「鳥居前」「渡海屋」「大物浦」

2部 15時開演  「木の実」「小金吾討死」「すし屋」

3部 18:40開演 「吉野山「川連法眼館」

お問い合わせはチケットホン松竹0570-000-489、チケットWEB松竹まで