中央区の歩道っておもしろい!28 【馬喰町編】
こんにちは、湊っ子ちゃんです。
今日は、馬喰町(ばくろちょう)でみつけた、歩道上のおもしろいタイルをご紹介したいと思います。「馬喰町」と、町名の入ったタイルが、歩道の舗装に埋め込まれていました。
「馬喰町」は江戸時代のその昔、博労(ばくろう)が多く住む町でした。博労とは、馬の鑑定をし、売買・仲介をしていた人たちです。馬は人々の旅にお伴して、荷物を運ぶ役目をしていました。
馬喰町は、大伝馬町・小伝馬町と隣合い、こちらの町はいずれも、人馬の継立てを行っていた町です。博労は伯楽(はくらく)とも呼ばれ、それを「はくらく→ばくろう」町と呼び、のちに馬喰町と書かれるようになりました。
浅草橋のたもとに、関東郡代のお屋敷が置かれると、馬喰町には次第に旅籠屋ができました。この頃、横山町は問屋街として名を馳せていましたから、仕入れや江戸みやげを求める観光客などが、馬喰町の旅籠屋を利用しました。
歌川広重は、名所江戸百景「馬喰町初音の馬場」を描いています。初音森神社は、鎌倉時代の創建で、もともとは郡代屋敷が置かれる前、そこに御鎮座されていました。今は東日本橋に移り、ビルの2階に再建され、ビルの前には鳥居があります。
その町の歴史を物語る、町名。そこには人びとの誇りと町への愛着を感じます。そんな”心意気”が、歩道の上にも表れていること、やっぱり中央区の歩道っておもしろいですね!
馬喰町を歩かれるとき、ぜひ探してみてくださいね!
※只今、近くで建設工事をしていますので、歩かれる際は十分にお気をつけください。
中央区観光協会特派員 湊っ子ちゃん
第56号 令和元年8月18日