すこしは涼しい隅田川
皆さん。今年の夏も暑いですね。暑い、暑いと思って、なるべく涼しい建物の中で過ごしていたら、いつのまにか8月も終盤。真夏の太陽が終わってしまいそうです。
でも日中に外を歩くとやっぱりまだ暑い~
私が過去に書いた8月の記事は、少し涼しくなる夕暮れや、夜の水辺を歩いたものが多いのですが、今年の8月もそんな感じになります。でも今回はいつもより涼しくなっていただけるよう、ちょっとした不思議も交えてご紹介してみます。
神田川に架かる柳橋界隈で船宿の風景に浸ったあと、橋詰から隅田川のテラスに下りてみました。この場所は中央区のなかでもスカイツリーに最も近い場所。なので写真は、中央区から見える一番大きなツリーということになります。
来年の東京パラリンピックまであと一年ということで、期間限定のカラーリングとなっていました。この白っぽいツリーは、19時頃までの限定色だそうで、見た目に涼しくていい感じ。神田川が隅田川に注ぐこの場所は、水面がとても広く、程よい風が気分を涼しくさせてくれます。
ここから両国橋をくぐり、下流に向かって隅田川テラスを歩きます。すると、綺麗に手入れがされた花壇が現れます。
振り返って両国橋方面を写したものですが、夜に咲く花々をこうやって眺めるのも涼しげで悪くはない感じでしょうか。でもやっぱり青空のもとで見たほうがよいですかね。もう少し涼しくなってきたら、また来てみたいと思います。
隅田川 誰か教えて 七不思議
私は、わりと隅田川を歩くほうだと思っているのですが、いまだによく分からない謎というか、不思議がいくつかあります。その一つがこれ。
浜町の船着き場にある、オブジェというべきのか、よく分からない宇宙人のような物体です。2体、いや、2つあります。いったい何なのでしょう。この日の夜は近くの浜町公園で「大江戸まつり盆踊り大会」が行われていて、辺りは賑やかだったのですが、普段は物静かで寂しい場所。真夜中に目を合わせたりすると、ちょっと寒くなることができます。
上に架かるのは首都高速の橋で、「両国大橋」といいます。橋桁がいい額縁にもなって、カラフルなネオンが水面に映るとても綺麗な場所なのですが、この宇宙人がいるおかげで夜はやっぱり怖いです。近くにお越しの際に時間がございましたら、昼間にじっと眺めてみて、ぜひ謎を解決してみてください。
ちなみに両国大橋ですが、今年で完成してから50年だそうです。面白味のない橋のようにも見えますが、よく紹介されるのは上の橋桁が下にある橋桁を吊っている点。当時としては画期的な技術だそうで、橋梁分野で最も権威のある賞と言われる「土木学会田中賞」にも選ばれた、由緒ある橋なのであります。
私が思う隅田川の謎はまだいくつかあるのですが、今回はもうひとつだけ挙げてみましょう。上流から歩いてきて、新大橋、清洲橋、隅田川大橋をくぐってその下流、箱崎のIBMのビルのある辺りです。隅田川テラスを眺めると、ゴルフの打ちっぱなしのようにも見える、謎のスペースがあります。
このビルには、隅田川の水を利用して地域に熱を供給する施設があるそうなのですが、その関連の設備なのでしょうか。危険ですので、決してゴルフボールを打つようなことはしてはいけませんが、もし打ったとしたら、対岸まで届くのだろうかと、つい考えてしまいました。
この辺りの隅田川の川幅はどのくらいなのか。付近の橋の長さを調べてみると
清洲橋186.3m
永代橋184.7m
なので、だいたい180mくらいの川幅のようです。ヤードに直すとおよそ200ヤードなので、成人男性であればキャリーでも届くかもしれない距離といえそうです。
ちなみに他の橋の長さを調べてみると、川上の橋では
両国橋 164.5m
新大橋 170.0m
であるのに対し、川下では
中央大橋 210.7m
勝鬨橋 246.0m
築地大橋 245.0m
と、やはり下流の橋のほうが長くなっています。さらに、中央区の背の高い構造物を挙げてみれば、
聖路加タワー 220.6m
晴海トリトンスクエアX棟 194.9m
日本橋三井タワー 194.7m
晴海の中央清掃工場の煙突 177.5m
と、IBM箱崎ビルの辺りの川幅は、晴海の煙突の高さと同じぐらい、ということになりそうです。
ということで、夜の隅田川のお話をするつもりが、なんだかどうでも良い話になってしまいました。きっとつまらなくて、少しは寒くなっていただけたのではないでしょうか。
8月も終盤を迎えているものの、まだまだ残暑が続くことと思います。少しは涼しくなる夕暮れから夜にかけての隅田川。まだまだ謎はたくさんあると思いますので、探しながら歩いてみていただけたらと思います。
≪参考ホームページ≫
●土木学会田中賞
→両国大橋は昭和44年
●東京都市サービス(株)
→箱崎・地域熱供給システム