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2019 十五夜

 2019 十五夜

 今宵9月13日は旧暦の8月15日に当たり、中秋の名月(十五夜)。収穫期を迎えた里芋を供える風習から「芋名月」とも呼ばれます。この時期は澄み切った夜空にちょうど見上げるのに適した角度で月が上り、月を愛でるに最適の季節とされますが、この日の都心は生憎の曇り空。それでも時折雲が切れ、月が顔を出してくれました。「雲の波間に漂う月」もまた趣きがあります。古にも、中秋の夜に雲などで月が隠れて見えないことを「無月」、雨が降るさまを「雨月」と呼び、寧ろほのかな風情を楽しんだとも聞きます。

隅田川テラスから、月島、勝どきの高層ビル群の窓明かりの上空に、見え隠れする月を望めます。因みに月の満ち欠けの周期がピッタリ1ヶ月でないことから、中秋の名月(十五夜)が必ずしも満月とはならず、今年は翌14日が満月です。人類が初めて月に降り立った、アポロ11号の月着陸から50年という節目の年。物理的、文化的、歴史的側面にも改めて思いが及びます。