今再び「新参者シリーズ」 ③ ~ にんぎょう町草加屋 ~
『ギフト、そして自分も楽しむ』をブラッシュアップして取材します、rosemary sea です。
このシリーズでは前々回は第2章「料亭の小僧」の料亭「まつ矢」のモデル、人形町 きく家さん、前回は第3章「瀬戸物屋の嫁」に刃物店「きさみや」として登場のうぶけやさんをご紹介させていただきました。
今回は、人形町甘酒横丁のおせんべいのお店、にんぎょう町草加屋さん。
店主の石川順道(よしみち)さんと、その娘さんの大内田真澄さんにお世話になりました。
3年前にもご紹介させていただきましたが、8年前の東野圭吾さんの小説・TVドラマ「新参者」、そこから続く小説・映画「麒麟の翼」「祈りの幕が下りる時」のモデル・ロケ地として有名です。
いわゆる「新参者シリーズ」を語る上で、欠かせないお店なのです。
最初に小説「新参者」で第1章『煎餅屋の娘』で煎餅屋「あまから」として登場しました。
映画「新参者」では娘さん役を杏さん、おばあちゃん役を市原悦子さん、お店の主人役を小林隆さんが演じていました。
そこへ主役の「加賀恭一郎」阿部寛さんが訪ねる、という設定。
小説でも映画でも、とても重要なスタートのパートです。
まずはお店の商品、お煎餅からご紹介です。お値段は全て税込価格です。
手焼きせんべい
左:10枚入 1,100円
右:5枚入 550円
「新参者」でも登場しました、あの手焼きせんべいです。
三代目桂三木助師匠は、この手焼きせんべいが大好物でした。
ですから弟子に食べられないように、大事に金庫にしまっていたそうです。
また、第十七世中村勘三郎丈は、若い頃この手焼きせんべいを「もっと焦がしてくれ。」と言われたそうです。
それが「おこげ」のおせんべいの由来となっています。
現在も創業当時の製法で、店主の石川さんが1枚1枚心を込めて手焼きせんべいを焼き上げています。
焼きたての手焼きせんべいです。
まだ乾燥させていない、ほかほかのこのおせんべいを持ち帰り、第2次ロズマリ職リポ隊、試食です。
「焼きたては滅多に食したことがないので、良い経験になりました。思ったよりやわらかく、しょうゆの香ばしさが最高です。」S先生。
「出来たてでとてもおいしかった。しょうゆの味がしっかりしみ込んでいておいしかった。」H先生。
「私好みの堅さで、『ザ・おせんべい』という感じです。」Y先生。
「たまに購入させていただいて居ましたが、焼きたては格別ですね。醤油の芳ばしさがクセになりそうです。」Mさん。
「焼きたての温かいおせんべいを初めていただきました。香ばしくて醤油の香りが引き立てられ、美味しかったです。」S木さん。
「醤油の濃さが際立っていて、私の好みに合います。」Sさん2号。
「香ばしく、固さも丁度良いです。とてもgoodです!」U田さん。
「お醤油の香りがとても良いです。噛みごたえも充分です。」H川さん。
「焼き具合がとても良く、歯ざわりの感触も大変良い。もう少し食べたい気持ちをそそられた。」Kさん。
「『おこげ』の香りがひと味加わり、非常においしくいただきました。」Sさん1号。
「『うまい』その一言です。」Oさん。
「ひと口噛んだだけで、口の中いっぱいに香ばしさが広がり、あとを引くおいしさでした。」Yさん。
「香ばしくとてもうまい。固さも最高です。」Iさん。
しみせん
5枚入 550円
しみせん、今日はございません。
手焼きせんべいに偶然にも醤油がたっぷり浸み込んだ限定品です。
おせんべいが膨らんだ際の穴に浸み込んだお醤油が、そこだけ溜り醤油みたいになってしょっぱい、とのこと。
狙ってできるものではないそうです。
ですから、もし買えることになりましても希少品としてお一人様1袋まで、となっています。
手前右:甘辛せんべい 250円
手前左:えびせんべい 250円
奥 左から 鬼棒 250円
まつり 300円
揚からし 250円
揚棒 250円
「まつり」にはいろいろなおせんべいが入っています。
外国人にはとても人気だそうです。
おせんべい各種
右側の棚は「進物コーナー」となっています。
右が石川豊子さん、左が娘さんの大内田真澄さんです。
さて、ここからは真澄さんにインタビューです。
ー 3年前と1年半前にこちらの記事を掲載させていただきました。
3年前は台湾でのTVドラマ「新参者」放送により台湾からのロケ地めぐりの旅行者が多かったのでしたよね。
また、1年半前は映画「祈りの幕が下りる時」の撮影もありましたね。
その後、ロケ地めぐりや訪問ツアーなどはどのようですか?
台湾のかたは個人でまだよくいらっしゃいます。
欧米のかたはツアーで、ガイドさん付きでいらっしゃいます。
その時によりますが、4・5人のこともあれば、10何人が何組も来たり。
特に桜の時期になると、すぐそこの緑道のところが桜の穴場スポットになっていますので、それと併せていらっしゃいます。
それから浜町にも桜があるので。
映画「祈りの幕が下りる時」は、国内では昨年1月ロードショーでしたが、台湾では半年遅れで公開されたそうです。
休みになるのを待って、台湾の皆さん、来られたりとか。
未だに台湾のかた、多いです。ありがたいです。
ー 役者さんやTVドラマ、映画関係者さんはいかがですか。
(TVドラマや映画の際の保険調査員役でした)香川照之さんは、その後歌舞伎の舞台の際に挨拶に来られました。
映画「祈りの幕が下りる時」の撮影の時は、杏さんと香川さんがこの店内にいて、開けてあった表のドアの前を阿部寛さんが通る、それを杏さんが呼び止める、というシーンでした。
でも7月に地上波で映画「祈りの幕が下りる時」が流れた際に撮ったものはほとんどカットされていて、この界隈の皆さん、結構怒っていました。
それでも贅沢ですよね。
映画で使っていただいて、本当にうちは幸せで有り難いですね。
ちらっと出たことでも皆さん来てくれるんです。効果があるんです。
皆さん、よく見ているんですね。(テレビや映画に)出ましたねって。
うちでのシーンはありませんでしたが、溝端淳平さんはその後いらっしゃってくださいました。
明治座で「魔界転生(まかいてんしょう)」の舞台に出られていた頃です。
「新参者」の脚本家の真野勝成(まの かつなり)さんは、その後もよくいらっしゃっていただいてます。
今すごく有名になられて、TVドラマの「相棒」なども書かれる人気脚本家ですね。
ちょくちょくいらっしゃってくださっています。
ー おばあちゃん役でこちらでも撮影された市原悦子さん、今年1月に亡くなられてしまいましたね。
TBSさんでの、亡くなられた際の報道には、うちでの「新参者」の撮影シーンが流れていました。
「日本むかしばなし」だと声だけじゃないですか。他局ですし。
「家政婦は見た」が有名ですが、こちらも他局ですね。
ですからTBSさんではうちで撮った画像でしたね。
・・・真澄さん、ありがとうございました。
・・・お知らせ・・・
中央区観光協会主催の「2019中央区わくわくツアー」が今年も11月30日まで開催されております。
その中の11月29日(金)開催『産業コース S 人形町界隈のまち歩きと「人形焼き 板倉屋」・「手焼きせんべい 草加屋」』は、今回ご紹介のにんぎょう町草加屋さん見学が含まれるコースとなっております。
ぜひご参加を!
※ このコースのお申込締め切り日は11月10日(日)です。
※ 応募人数が定員を上回る場合は抽選となります。
なお、ロズマリはこのコースのご案内役には加わっておりません。
詳細は中央区観光協会のホームページをご覧ください。
中央区観光協会のホームページはこちら
にんぎょう町草加屋
日本橋人形町2-20-5
東京メトロ日比谷線 都営浅草線 人形町駅からは、甘酒横丁を浜町公園・明治座さん方面へ数十メートル進んだ右側です。
03ー3666-7378
営業時間 10:00~18:00
(土曜日・祝祭日は17:00まで)
日曜・月曜 定休