夜行列車

京橋公園界隈の歴史的建物
《大野屋總本店、鈴木ビル、鮨 石島》

今回、京橋公園(中央区銀座1-25-2)界隈の歴史的建築を辿ります。

この界隈は、関東大震災(大正12年)後の大正末期から昭和初期に建てられた歴史的建物が所々に見られます。

 京橋公園界隈の歴史的建物
《大野屋總本店、鈴木ビル、鮨 石島》

京橋公園から新富橋を渡った新富橋交差点の角にある大野屋總本店は、安永年間創業、嘉永2年(1849)現在の新富町に移転した老舗足袋店です。

現建物は、関東大震災(大正12年)直後に建てられた木造2階建の町屋建築です。

高い軒、2階の出桁造り(軒が深く前面に張り出す)、切妻造り・瓦葺の屋根や下見板張りの外壁等歴史を感じさせる建物となっています。

< 国登録有形文化財 >

1階は店舗、2階で足袋の製造を行っています。

(新富2-6-13)

 

 京橋公園界隈の歴史的建物
《大野屋總本店、鈴木ビル、鮨 石島》

京橋公園から新富橋の手前を南に向かうとすぐ左側に「鈴木ビル」(銀座1-28-15)が見えてきます。

このビルは、昭和4年(1929)に建てられ、かつて甲子(きのえね)屋倶楽部と呼ばれ、公演や稽古場として貸し出していました。

馬蹄型の窓や丸窓、縦に並んだ出窓などのバラエティに富んだ外装、1階入り口円柱の幾何学的レリーフなども特徴的な建物です。< 東京都選定歴史的建造物 >

1階には、〈一冊の本を売る本屋〉として知られる「森岡書店銀座店」が入居しています。

 

 京橋公園界隈の歴史的建物
《大野屋總本店、鈴木ビル、鮨 石島》

京橋公園から道路を隔てた南側に「鮨 石島」のお店があります。(銀座1-24-3)

この建物は、関東大震災後の大正末期から昭和初期に建てられた「看板建築」(平板な外観が特徴の店舗併用住宅)で、見事な銅板張りの木造建築です。

現在は、人気の「鮨 石島」本店となっており、手頃な価格で美味を楽しめるランチ時は、行列待ちの状態です。

この界隈は、戦災の被害が少なく、昭和初期頃の「看板建築」等の歴史的建物が多く残っています。