いのちゃん

【日本橋室町】 そこは三重への旅の入り口でした
「三重テラス」

みなさん、こんにちは。
このブログの読者の方は、旅行が好きという方も多いのではないでしょうか。私もその一人です。

昨年、まだ訪れたことのない三重県にある伊勢神宮に参拝しようと考えていましたが、事情により計画は延期となりました。そんなときに思い出した言葉があります。

お伊勢参りに行けないなら、三重テラスに行けばいいじゃない
―― マリー・アントワネット

三重テラスのレストランのコンセプトは伊勢神宮の神饌(しんせん。神様へのお供え物)を調進する場所の名前である「御厨(みくりや)」三重の豊富な海・山・里の旬の幸をメニューに仕立て、日本橋にいながらにして三重を旅しているかのように楽しめるとのことです。

というわけで今回は叶わなかった三重旅行の代わりに三重テラスで食事をしたときのご報告をしたいと思います。

※この記事は一部に執筆者の創作を含んでおります。あしからずご了承ください。

レストラン&カフェ

レストラン&カフェ 【日本橋室町】 そこは三重への旅の入り口でした
「三重テラス」

三重県は古くから林業が盛んで、三重テラスのインテリアにはひのきがふんだんに使われていました。レストランは御厨(みくりや)をコンセプトとしているとあって、穢れのない神聖な雰囲気をまとう凛とした空間です。

 

パーティションには伊勢型紙という伝統工芸がデザインされています。

 【日本橋室町】 そこは三重への旅の入り口でした
「三重テラス」

ほどよくカジュアルなユニフォームも素敵でした。動きやすそうな素材は伊勢木綿。不勉強な自分にとっては初めて知るものばかりでしたが、こうしてお店全体から三重県産業伝統にふれることができるのはうれしい仕掛けです。

 

それではさっそくいただきましょう。

 【日本橋室町】 そこは三重への旅の入り口でした
「三重テラス」

左/乾杯のドリンクはスパークリングワイン
右上/伊賀産大根とスカモルツァチーズのオーブン焼き 2色のマヨネーズ
右下/三重県産小麦のタリアテッレ あさりとムール貝、ブロッコリー、マグロのカラスミ

 

 【日本橋室町】 そこは三重への旅の入り口でした
「三重テラス」

熊野直送ヨコワのカルパッチョ 蕪とアンチョビのソース
クロマグロの若い魚を三重県のあたりではヨコワと呼ぶそうです。そうです。三重テラスの料理はイタリアンスタイルです。Buono(ボーノ)!

 

 【日本橋室町】 そこは三重への旅の入り口でした
「三重テラス」

セモリナ粉のローマ風ニョッキ 松阪牛と黒胡椒の赤ワイン煮込み
肉の芸術品と呼ばれる松阪牛はまさにアート作品のように登場しました。台座に見立てたローマ風ニョッキはもちもちとした食感が特徴です。

 

 【日本橋室町】 そこは三重への旅の入り口でした
「三重テラス」

伊賀牛のグリル エシャロットとマスタードのソース
シンプルにグリルで味わうのは伊賀忍者御用達の伊賀牛。毎日食べたら私も忍者になれるでしょうか。
ここでさりげなくクラフトビールを追加です。

 

 【日本橋室町】 そこは三重への旅の入り口でした
「三重テラス」

多気町の次郎柿タルトタタン風 岩戸の塩ジェラート
このドルチェの前には口直しの三重県産和梨のグラニテもいただきました。次郎柿多気町は豊かな特産品に恵まれた内陸の町。岩戸の塩は浮世絵にも描かれている名勝二見浦(ふたみがうら)に伝わる製法で手間ひまをかけて海水からつくり上げる純国産自然海塩です。

最後まで三重県のあらゆる地域の食材が使われていることがわかりました。ごちそうさまでした。

三重の地酒  Local SAKE of Mie prefecture

食事のお供にはこちらをどうぞ。

 【日本橋室町】 そこは三重への旅の入り口でした
「三重テラス」

三重の地酒の飲み比べ(3種)

左から、「瀧自慢(たきじまん/TAKIJIMAN)」「作(ざく/ZAKU)」「半蔵(はんぞう/HANZO)」
いずれも2016年に開催されたG7伊勢志摩サミットにおけるおもてなし(※)において各国首脳に振る舞われた三重県を代表する銘柄です。※外務省のホームページです。

 

あらためて一杯ずつご紹介。

 

「瀧自慢 純米大吟醸」 名張市・瀧自慢酒造
“TAKIJIMAN JUNMAI DAIGINJO” by Takijiman Sake Brewing Co., Ltd.
伊勢志摩サミット2日目のワーキング・ランチの乾杯酒です。透明感のある上品な味わい。
世界的なブラインドテイスティング審査会のひとつ、インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)の日本酒部門(Sake Category)では2年連続でゴールドメダルを受賞しています。瀧自慢酒造が目指すのは「百人が一杯飲む酒より、一人が百杯飲みたくなる酒」。赤目四十八滝のすぐそばにある蔵元で、永く飲み継がれるお酒を造り続けています。

 

「作 恵乃智(ざく めぐみのとも)」 鈴鹿市・清水清三郎商店
“ZAKU MEGUMI NO TOMO” by Shimizu Seizaburo Shoten Co., Ltd.
洋梨が香るフルーティーな一杯。清水清三郎商店はモータースポーツの街・鈴鹿市唯一の蔵元で、こちらもIWCをはじめとする数々のコンペティションで受賞歴を誇ります。
「作」からは「作 智 純米大吟醸 滴取り(ZAKU SATORI JUNMAI DAIGINJO SHIZUKUTORI)伊勢志摩サミット1日目のワーキング・ランチの乾杯酒になりました。

 

「純米酒 辛口 半蔵」 伊賀市・大田酒造
“JUNMAISHU KARAKUCHI HANZO” by Ota Sake Brewery Co., Ltd.
飽きのこないすっきりとした辛くち。伊賀の蔵元・大田酒造「半蔵」もまた品評会の常連です。その名はもちろん、服部半蔵にちなんでいます。
「半蔵」からは「純米大吟醸 半蔵(JUNMAI DAIGINJO HANZO)伊勢志摩サミット1日目のワーキング・ディナーの乾杯酒になりました。当時はそのことが外務省から発表されるや否や、瞬く間に完売となったそうです。

日本橋から繋ぐ、三重への旅の入り口

日本橋伊勢出身の商人が多かったことで知られる街。三重テラスの周りを見渡せば、三越にんべんなど、勢洲にルーツを持つ江戸時代からの老舗が軒を連ねています。伊勢国とのたくさんの縁を感じながら三重テラスでいただく“三重の幸”はとても味わい深いものでした。

江戸時代の庶民にも旅はたいへん人気があり、一生に一度はお伊勢参りをしたいと言われていたそうです。
江戸っ子もすなる伊勢参りといふものをチューウォーカーもしてみむとてするなり。
いつか必ず三重県の土を踏むことを誓い、日本橋をあとにしました。

 

 【日本橋室町】 そこは三重への旅の入り口でした
「三重テラス」

三重テラス(みえテラス)

中央区日本橋室町2-4-1 浮世小路千疋屋ビル
YUITO ANNEX(ユイト アネックス)1F・2F 
03-5542-1030(レストラン予約)

銀座線・半蔵門線 三越前駅 A6・A9出口
総武線快速 新日本橋駅 ※駅地下道よりアクセスできます。

年末年始を除き年中無休