人形町駅から行ける、静かな佇まいの神社 ④
~ 常盤稲荷神社 ~
『ギフト、そして自分も楽しむ』をユニークに取材します、rosemary sea です。
「堀留町の神社」シリーズでは、3月1日・4月3日の三光稲荷神社、4月7日の出世稲荷神社、4月9日の池洲神社をご紹介させていただきました。
今回シリーズを継承・拡大し、「人形町駅から行ける、静かな佇まいの神社」シリーズとしてリニューアル、今までの3神社をこの新シリーズの①・②・③としました。
今回は第4弾として、常盤(ときわ)稲荷神社をご紹介させていただきます。
それでは・・・
御由緒
御祭神 倉稲魂命(くらいなたまのみこと)
相殿 罔象女神(みずはのめのかみ)
室町中期の長禄元年(1457年)、太田道灌が江戸城を築城の際、京都伏見稲荷大神の御分霊をいただきました。
「常盤稲荷」と名づけられたられたこの社は、江戸城の守護神として勧請されました。
後に、徳川家康公開府により江戸城城郭工事が行われ、現在の常盤橋の辺りに移された、とのことです。
これにより、それまで「大橋」と称されていた橋が、「常盤橋」と改称されたそうです。
宝暦年間(1751年頃)まで社殿には太田道灌の額面に、
名に高き 蘆(あし)のなぎさの 葭原(よしわら)に
鎮めまします 常盤の神
の歌が記されていた、とのこと。
更にその後、旧 長浜町の日本橋魚市場場内に移り、市場の守護神水神大神(罔象女神)を相殿に祀り鎮座されました。
当時は大市場交易神と称され、盛大な水神祭が行われたそうです。
そしてその祭りは神田祭・三天王祭とともに、大江戸の名物行事でもあった、とのこと。
明治34年(1901年)、水神大神は神田神社境内に遷され水神社と改称し、築地市場の守護神として祀られ今日に至っています。
関東大震災後に日本橋の魚市場内よりこの地に改めて遷座されたようです。
合祀されています末社産千代(うぶちよ)稲荷神社の御祭神は倉稲魂命・三穂津比売命(みほつひめのみこと:大国主命【おおくにぬしのみこと】の后)2柱の大神が祀られています。
古来より安産の守護神として厚い信仰があり、参詣者がとても多かったそうです。
また、そのお礼参りには桜の若木が奉納される習わしがあったそうで、当時は日本橋の魚市場内は桜爛漫の景観であったといわれています。
社(やしろ)
手水鉢(ちょうずばち)
何となく「ハート型」に見えませんか?
賽銭箱
色も形も郵便ポストのようです。
石碑
この他、左脇には奉納額があり、ロズマリの記事で登場した先、
○ お弁当・仕出しの「弁松総本店」さん
○ 佃煮の「鮒佐」さん
○ おそばの「室町砂場」さん
を含む、日本橋の錚々たる老舗の皆さんが名を連ねています。
日本橋本町と言いましても日本橋小舟町との境です。
現在は国道4号線に分断された格好ですが、それら老舗の多くがある日本橋側と縁の深い神社です。
常盤稲荷神社
日本橋本町1-8-11
東京メトロ日比谷線・都営浅草線 人形町駅 A5出口を出て右へ
約400m進むと「小舟町」交差点
その先の「スギ薬局」さんを向かいに見て右折 100m左側
なお、三越前駅・日本橋駅からもほぼ同じくらいの距離です。