築地場外市場の鰹節問屋
~ 秋山商店 ~
『ギフト、そして自分も楽しむ』を高いスタビリティを維持して取材します、rosemary sea です。
大正5年(1916年)創業、築地場外市場の老舗鰹節問屋で鰹節専門店・秋山商店さんのご紹介は、2016年10月6日以来4年ぶりとなります。
お店は鰹節ワールド、鰹節の良い香りが漂い、幸せに包まれます。
今回も株式会社秋山商店 秋山久美子社長にお世話になりました。
それでは秋山商店さんの歴史からご紹介します。
お店の歴史
秋山商店さんの初代は秋山銀次郎氏。
震災後、魚市場の日本橋から築地への移転に伴い、築地にお店を移しました。
現在の秋山久美子社長は4代目となります。
モットーとして「常に上質な鰹節」、「新鮮な香りをそのままに」、を推し進めておられます。
エピソード ①
削り節のお届けシステム創設
大正時代、“料理店さんなどに削り節をお届けする”という、それまでにない仕組みを開拓したパイオニアです。
料理店さんでは料理人さんが、家庭では奥様やお子さんが、当たり前のように鰹節を削っていました。
そこで初代が、「朝、削ったものを配達しますから」とお約束。
需要と供給の接点となるシステムを創設しました。
エピソード ②
「糸がき」の元祖
糸がき(当店の商品名「糸賀喜」)とは・・・
まぐろ節や鰹節を糸状に削ったもの。
主にお料理の飾りつけに使用されています。
以前は板前さんが自前で、ガラスの破片などで削って作っていました。
これを秋山商店さんでは機械製造を可能にして、製造工程を確立させました。
「糸賀喜」と命名して販売、それには・・・
婚礼などに供されることが多いため、おめでたい文字を使用した、とのこと。
以前には特許権も所持されていた由。
ですが「このまま所持していても、世間に広く浸透しない」との初代の強い意向により、特許を東京の鰹節組合にお預けされた、とのこと。
エピソード ③
東京大神宮への奉納
一般的に、神社の屋根には、
〇 千木(ちぎ)・・・
屋根の両端で交差させた部材。
〇 鰹木(かつおぎ)・・・
屋根の上に、棟に直角になるように、何本か平行に並べられた部材。
が乗せられています。
鰹木は、かたちが鰹節に似ているところからそのように呼ばれているそうです。
このような意味合いもあり、秋山商店さんは飯田橋近くの千代田区富士見・東京大神宮にも、形の良い鰹節を納めています。
それではお品のご紹介です。
お値段は税込価格となっております。
かつお 糸けずり
100g 500円
鰹節を帯状にした削り。
当店の主力商品です。
かつお 糸賀喜(いとがき)
75g 448円
血合い入りの最上級削りを、かなり細く削ったもの。
まぐろ 糸賀喜
35g 442円
まぐろ節で血合いもなく、見た目非常に綺麗に削ってあります。
繊細で上品な香りとお味なので、ロズマリはよくこの商品を求めます。
お知らせ・・・
今期も中央区観光協会主催「わくわくツアー」が開催されます。
とても魅力的なまち歩きツアーが満載です。
その中でも「築地場外市場 こだわりの専門店巡り」コースは、今回ご紹介の「鰹節問屋 秋山商店」さんをはじめ、ロズマリお馴染みの「鮭の店 昭和食品」さん、「佃煮煮豆 江戸一」さん、「昆布商 吹田商店」さんを巡る、“食”のプロから食の技を学べるコースとなっております。
秋山商店さんでは秋山社長より、鰹節の歴史や、その歴史上のエピソードなどをご披露していただける予定です。
このコースは10月19日(月)と来年2月2日(火)の2回開催されます。
ロズマリは4年前も築地のまち歩きコースで「秋山商店」さんなどをガイドさせていただきましたし、昨年7月のわくわくツアー「築地場外市場」コースでも「昭和食品」さんなどをガイドとしてご案内させていただきました。
今回も10月19日のみ、メインガイドとしてご案内させていただきます。
10月19日のツアーは既に締め切り後となっておりますが、2月2日のツアーは来年1月12日(火)締切ですので、お申込受付中です。
わくわくツアー、詳しくは中央区観光協会のホームページをご覧ください。
⇒ https://www.chuo-kanko.or.jp/
秋山商店
築地4-14-16
築地場外市場の一番奥、波除神社に近い「築地東通り」の中ほどです。
03-3541-2724
営業時間 5:30~13:30
※ 閉店時刻は短縮される場合がございます。
休業日 日曜・祝日・休市日
秋山商店さんのホームページはこちら