わくわくツアー 銀座の画廊巡り
中央区観光協会「観光おもてなしスタッフ」ガイドとして、まち歩きツアーである今年度の「わくわくツアー」のうち、担当した2つの画廊巡りをご紹介させていただきます。
例年は各ツアーの募集定員10名ですが、コロナ対応のため、今年度は定員6名の参加者でした。毎回応募人数が多いので、当選者は幸運な方々です。
画廊巡りとあって、絵画に興味をもっていらっしゃる方が多いようにお見受けしました。
ガイドとしての役割は、画廊に安全にお客様をお連れすることの責任があります。と同時に銀座の街並みを紹介させていただきます。メインガイドが画廊までのコースを誘導しながら現在の銀座だけでなく、江戸時代の歴史や街づくり等にも触れながらレクチャーし、サブガイドは交通安全に配慮して後部に付きます。
今回は私は2回ともサブガイドを務めました。
令和2年11月10日 画廊巡り(銀座8丁目)
『渡邊木版美術画舗』
浮世絵復刻版・版画専門店
1階では新版画 川瀬巴水を見せていただきました。
一般の方が見学できない7階の工房まで見学させていただきました。浮世絵が大きく世界的に有名になったきっかけは『パリ万博』1867年。江戸時代末期、徳川幕府は1万枚近い浮世絵を集めさせて、万博会場に持ち込んだと伺いました。
その前からもオランダを通じて輸出される陶器を包む紙として北斎漫画が使用されていたりして、存在は一部には知られていたようです。
その浮世絵も現在は彫師・摺師は日本で10名程度しかおらず、最近では女性が彫師・摺師の継承を目指している方が多くなってきているそうです。
東京都中央区銀座8-6-19
03-3571-4684
『東京画廊』
日本最初の現代美術画廊として、1950年銀座8丁目に開かれました。アジアの現代美術を世界に先駆的に発信しています。
東京と北京のアートスペース会場で意欲的に展覧会を開催なさっています。
日本・韓国・中国の現代美術を主に扱っているそうです。幾何学を表現した作品を集めた展覧会などユニークなアートに出会えます。
東京都中央区銀座8-10-5 7F
03-3571-1808
令和2年12月15日 画廊巡り(銀座5丁目)
『柳画廊』
喜多尾ボンタン礼子展が開かれていました。フランス在住のご本人の絵の説明を丁寧に一枚一枚伺いました。
なぜ静物画にイソップ物語やギリシャ神話をテーマとして取り入れているかというと、イソップ物語が今にも通用する題材であり、ギリシャ神話が古事記の物語に類似していることに惹かれたからだそうです。また、必ず描かれている時計は幽玄の時を表現し、フランス人の旦那様のお父様の形見だそうです。
東京都中央区銀座5-1-7 数寄屋橋ビル 3F
03-3573-7075
『日動画廊』
日動画廊は日本で最も歴史のある洋画商です。銀座になぜ画廊が多いかとの参加者からの質問に、1931年ビルを建てる際に、「1階から事務所にすると商売繫盛に繋がらないから」と、当時の日本動産火災保険の社長であった粟津清亮氏の強い希望で日本初の洋画商『東京画廊』(翌年『日動画廊』に改称)が開かれました。その後、次々に建てられたビルの1階に画廊が入ったとのことです。
『日動画廊』第59回ミニヨン展には、巨匠レオナール・フジタ(藤田嗣治)をはじめ、期待の新人作家の4号(33.4㎝以下)の珠玉の小品が400点、壁いっぱいに華やかに飾ってありました。現在、住居はマンションが多くなってきていますが、是非ご自宅にピッタリの宝物を見つけてほしいと画廊の方がおっしゃっていました。
東京都中央区銀座5-3-16
03-3571-2553
『至峰堂画廊』
「心と眼を大切にする」ことを第一義とし、時代を超えて価値ある美術品として通用する作品を、近現代の作家を中心に紹介しています。
今回は『山田啓貴』の個展でした。東京・大阪・台北と3ヶ所で同時開催されたそうです。巡回展ではなく、それぞれに違う作品を展覧する初の試みだそうです。
東京都中央区銀座6-9-4銀座小坂ビル4階
03-3572-3756
マイ画廊巡りを企画して、画廊に足を運んでいただきたいです!
画廊に入るのは、敷居が高いと思っていらっしゃる方々に朗報です。各画廊の方は、参加者にこの画廊巡りをきっかけに「絵を買わなくていいので、気軽に画廊に足を運んでいただきたい。」「まず、画廊で見ていただかないと伝えることができないので。」と熱くおっしゃっていました。
11月『まるごとミュージアム』でも15画廊が参加していました。
12月『Xmas Art Festa』21画廊が開催されました。
その他の期間も各画廊ホームページに、展示情報が記載されていますので、是非「マイ画廊巡り」をしながら目の保養をなさってください。