2021 初夏の気配漂う ツツジ咲く隅田川テラス
日に日に木々の緑が濃くなり、表情が変化するこの季節は、殊に自然の息吹きを肌で感じ、緑に潤いと安らぎを覚えます。 3月の東京の平均気温は12.8℃(平年比+4.1℃)と、昨年の4月の平均気温と同じで、今年は丸々1ヶ月早く季節が進み、暦とのズレが生じた感が否めません。 桜の開花スピードも記録的でしたが、若葉の緑が目に沁みる季節の主役のひとつ、区の花にも選ばれているツツジが早くも注目の的。 石川島公園の対岸、東京水辺ライン越中島船着場を行き交う 水上バス「こすもす」の背後、越中島公園斜面に植栽されているツツジの鮮紅色が目に飛び込んできます。 ツツジ(躑躅)はツツジ科ツツジ属の(半)常緑性または落葉性の植物の総称で、日本に自生し、低木~小高木、野生種は約50種を数え、多くの栽培種があるとされます。 古くから観賞の対象となり、奈良時代、歌に詠まれ、万葉集にも登場しています。 主な園芸品種にはキリシマツツジ(クルメツツジを含む)、リュウキュウツツジ、ヒラドツツジ、オオムラサキなどがあります。一般にアザレアの名で呼ばれる西洋ツツジにも多くの品種があります。 尚ツツジの語源としては、①花が次々と咲く様子から「ツヅキサキギ(続咲木)」、②花が筒のように咲く様子から「ツツサキ(筒咲)」、③ツヅリシゲル(綴茂)、④蕾が女性の乳頭に似る様子から「タルルチチ(垂乳)」、⑤粘りがあり、手にツキツキ(付付)てジッとつく様子から、⑥チョウセンヤマツツジを指す朝鮮語由来 と諸説あるようです。