中央区の名建築(8)HARIO株式会社本社ビル
HARIO株式会社本社ビル(中央区日本橋富沢町9-3)は、昭和7年(1932)川崎貯蓄銀行富沢町支店と
して建設され、その後平成12年(2000)、当時のハリオグラス株式会社(現在のHARIO株式会社)が
創業80周年記念事業の一環としてこの建物を本社としています。
(HARIO株式会社の事業内容は、耐熱ガラス食器・家庭用品の製造・販売等です。)
アカンサスの葉飾りの柱頭を持つコリント式大オーダーが1、2階を貫くネオルネッサンス様式の
銀行建築(建設当初は2階建)です。
この建物は、平成15年(2003)に国登録有形文化財に認定されています。
三式の柱頭飾りが見られる隅切り部の玄関口
北西角の隅切り部の玄関口は、本社ショールーム
の入口になっています。
この面の両サイド(外側)には、1階・2階に及ぶ
大オーダーがならび、その柱頭飾りは、アカンサスの
葉模様の “ コリント式 ”となっています。
そして、入口の門を構成する両サイドの柱の柱頭飾りは
鏡餅状の “ ドリス式 ” です。
さらに、その外側の両サイドの柱は、柱頭飾りが渦巻状の
“ イオニア式 ” となっています。
柱頭飾りの三式が全て見られる貴重な建物と言えます。
西面の外観
西面の外観です。
1階から2階を貫く大オーダーが並び、その柱頭はアカンサスの葉飾りが鮮やかです。
銀行建築らしい重厚な建物となっています。