川跡 春の香り
まだまだ寒い日が続きますが、築地本願寺の南角あたり、門跡橋跡の近くで咲き始めた沈丁花に、春の気配を感じています。
築地は、海を埋め立て、江戸時代に築いた土地です。横山町辺にあった本願寺も明暦の大火で被災して築地に移ってきました。隅田川から各河岸へ結ぶ舟運のために埋め残された掘割が築地川となったようです。
築地川は、本流、東支川、南支川の3種に分類され、築地本願寺の裏周辺、聖路加病院付近から築地方面に向かって築地川南支川がありました。
本流の大部分や東支川、南支川が埋め立てられ、現在では本流が河口付近に750m程を残すのみとなっています。南支川跡地は、築地川公園、駐車場、駐輪場として利用されています。
南支川に架かっていた門跡橋の親柱と高欄が晴海通りの歩道脇に残っています。築地川を偲びながら、春の香りを楽しむことができました。
◆門跡橋跡
東京都中央区築地三丁目十七番八号先
◆香木 春の沈丁花(2021年2月)