銀座ギャラリーズ「画廊の夜会」 ギャラリーツアー
東京の流行・文化の発信地である銀座は国内最大の画廊街としても知られています。
銀座ギャラリーズは銀座のギャラリー約40軒で組織された任意団体で、多くの方に画廊の活動を知っていただき、画廊巡りを楽しんでもらえるようなイベントを開催しています。
中央区や全銀座会とも連携し、芸術文化の振興に努めています
銀座ギャラリーズが2004年からスタートした、夕方から夜にかけて一斉に開廊するイベントが「画廊の夜会」です。今年は27画廊が参加し、それぞれ多彩な展覧会でおもてなしをしてくださいました。
開催日時 2022年5月27日(金)17時〜21時
参加画廊 銀座1丁目から8丁目の画廊27軒
入 場 無料(事前の申し込みは不要です)
「画廊の夜会」の特徴は、ギャラリストや作家との交流を気軽に楽しむことができることです。今回、20画廊については「近代・美術 まず銀座から」というテーマで展示されていて、近代美術から影響を受けた現代作家たちの挑戦を観ることができました。
ギャラリーツアー
普段、画廊に入りづらいと感じている方も、この機会に、画廊訪問の楽しさ、刺激的なアートとの出会いを体験することができるんですよ。
画廊の場所がわからない、効率的に画廊を回りたい、という方を対象にガイドさんが引率するツアーが実施されました。夜の銀座で自由に画廊巡りを楽しむことができます。
5つのコースが設定されていましたが、東京ダンボは「Dコース:多彩なジャンルの個展をめぐる」に参加してきました。
Ginza Sixにある①アールグロリュー → ②瞬生画廊 → ③ギャルリーためなが → ④ギャラリー林 → ⑤資生堂ギャラリーと5つの個性あるギャラリーを巡ってきました。ガイドさんの案内に従い銀座6丁目、7丁目、8丁目にまとまってある画廊を効率的に巡りました。歩く距離も短く気軽に楽しむことができました。
作家さんとのお話
5つの画廊巡りのうち、①アールグロリューと④ギャラリー林では作家さんが在席されていて、お話を聞くことができました。
アールグロリューでは若干24歳の大学院生で、ピンク色が大好きなCocoro Nakaura氏のポップな絵が迎えてくれます。
Cocoro氏は下書きをせず、直接キャンバスに描いていくそうで、圧倒的なデッサン力と色使いがマッチしてウキウキとした感じを得ることができる作品です。
また、キャンパス生地をアルバム化した作品も置かれていて、絵を直接触ることは新たな感触でした。
ギャラリー林では「日常は薄光りする」とのタイトルで、山本優美氏が作成した粘土を焼成し柔らかく繊細な衣類を表現した作品を見ることができました。
<身に着けられ、洗われ、畳まれた衣服>である洗濯物をモデルに製作された焼き物で、叩くとコツコツと音がするのが不思議なくらいの出来栄えです。
彼女はこの作品を粘土から削り出して作成していると聞き、ついさっき誰かが脱いだばかりと感じてしまうことが、頭の中に混乱を起こしてしまう感じが不思議であり、とても楽しかったです。
「画廊の夜会」パンフレット
今回の「画廊の夜会」は4年ほど前から企画されていたそうですが、コロナ禍のため開催が1年遅れてしまったとのことです。
「近代・美術 まず銀座から」とのタイトルで、全体としてテーマを持った今回のイベントは、各ギャラリーがどう取り組むかも楽しむことができ、とても意欲的と感じられました。
今回のパンフレットは、見開きで左側に今回の展示作家、右側にリスペクトする近代の作家を並べた形式をとり、近代が現代につながっていることがとても理解しやすくできています。また、表紙のデザインは銀座地区のギャラリーを配置し、それがつながっていることを表しているとのことです。
銀座ギャラリーズからのご案内
銀座ギャラリーズでは次回はクリスマス時期にイベントを企画するとのことで、それぞれのギャラリーがどのような展示をしてくださるか楽しみです。銀座には多くのギャラリーがありますが、それぞれが個性を持って、また、温かく迎えてくれますので、この機会を逃す手はないですよ! 銀座ギャラリーズのホームページチェックをお忘れなく!
また、今回のテーマとなった「近代・美術 まず銀座から」に合わせ、監修者、作家、ギャラリストら4人と司会のアートテラーのトニーさんが近代美術の定義や魅力、関わり方を語ったシンポジウムの動画がYouTubeで公開されています。