Hanes

外濠橋梁の紋章の正体


こんにちは。アクティブ特派員のHanes(ハネス)です。
先日区内の橋を巡った際、竜閑さくら橋から見える古そうな外濠橋梁(鉄道橋)に目を奪われました。
この橋は、JR中央本線東京駅~神田駅間に架かる鉄筋コンクリートのアーチ橋。
橋を隅から隅まで見てその歴史に思いを馳せていたところ、橋の中央にキーストーンがあることに気がつきました。

遠目でも紋章のようなものが確認できたのでカメラでズームして見てみると、(ピントがあまいので鮮明ではないのですが)「年七正大」と刻まれています。
どうやら橋の建設年のようです。

 外濠橋梁の紋章の正体


さらに、年号の後ろに紋章が確認できます。
2018年の記事「【遠足シリーズ第6弾】東京最古の現存鉄橋を探して...」でご紹介した旧弾正橋に施された菊の紋章を思い出しましたが、よく見ると少し違うんですよね...。

気になって調べてみると、機関車の動輪の形をした鉄道省の紋章だということが判明!
橋梁そのものはもちろん、キーストーン一つをとっても歴史が感じられます。
( 一般的には「鉄道省の紋章」と言われていますが、鉄道省は大正9年に設置されたので、前身となる内閣府鉄道院時代に施された紋章である可能性があります。)

 外濠橋梁の紋章の正体


中央区内に橋は数あれど、このような紋章がついているものは非常に珍しいです。
竜閑さくら橋をご利用の際、日本橋川や神田川のクルーズにご参加の際は、ぜひ紋章にもご注目くださいね!

参考ウェブサイト

公益社団法人日本コンクリート工学会「日本のコンクリート100年デジタルアーカイブ くらしのなかのコンクリート」外濠橋梁(2022年6月15日閲覧)
国土交通省「水面から見たまち 日本橋川篇」(2022年6月15日閲覧)
土木学会附属土木図書館『東京市街高架線東京万世橋間建設紀要』付属図面第十六号 外濠橋之図(2022年6月15日閲覧)