『銀座』はどこまで?
銀座を一周してみましょう! ①
~ 汐留遺跡 【前編】 間知石と切り石 ~
リモートで、愛する中央区をナビゲートします、rosemary sea です。
昨年12月8日にアップしました「このモニュメント、何でしょう? ~ 中央区 区境の風景 ~」を執筆する過程で、ふと思いました。
中央区の境を一周してみようかな?、と。
ですがこの発案、すぐに断念しました。
いくら狭く小さい中央区でも、10.115平方キロメートルの周囲は・・・、距離がありすぎます。
それに、ウオーターフロントに一般人の歩ける道が、必ずあるとも限りません。
それで、「銀座」なら一周できるかな?、と考えました。
殆ど中央区を訪れることのなくなったロズマリですが、体調の良い日に銀座を歩き、一周してみようと思い立ちました。
実は既に先日、銀座一周踏破済です。
休憩なしで所要時間は2時間半ほどでした。
スポットを順に区切って、ご紹介してまいります。
このシリーズは、月1回の掲載を予定しております。
そしてその回り方ですが、銀座は1丁目から8丁目までありますので・・・。
このシリーズのスタートは「8丁目のはずれから時計回りに、そしてまた8丁目のはずれに戻る」コースとしました。
何故ここ銀座8丁目のはずれからスタートなのか、その理由を説明させていただきます。
それは、ここの歩道橋の先に、縁があったからです。
青山の子供タレント事務所の後、娘は銀座のモデル事務所に所属することになりました。
そのモデル事務所が、ここの歩道橋の近くにありました。
なので、ロズマリにとっても、この地は馴染みのあるスポットなのです。
・・・それでは「『銀座』はどこまで? 銀座を一周してみましょう!」、スタートです。
第一弾は、この歩道橋の下にあります石のオブジェ、「汐留遺跡 【前編】 間知石と切り石」からのご紹介です。
間知石(けんちいし)と切り石
汐留遺跡
四角錐(しかくすい)の形をした間知石と、板状に加工された切り石は、大名屋敷の石組溝(いしくみみぞ:排水施設)に使われていたものです。
汐留(しおどめ)
「汐留」の地名は、江戸城外堀と海を仕切る「土橋」に設けられていたため、ここからは海の水が外堀に入り込めない、つまり「汐が留まる」ことから付近の地名として使われるようになったものです。
これは寛永年間(1624年~1644年)以後のことで、「汐留」の名は、近世とともに生まれたといえます。
徳川家康の江戸入府以後の町作りによる埋め立てによって陸地化した汐留地区に、初めに屋敷の拝領を受けたのは龍野藩(播磨国龍野周辺・現在の兵庫県たつの市)脇坂家で、寛永9年成立の『武州豊島郡江戸之庄図』に初めてその名が記されています。
その後も埋め立て工事は引き続き行われ、寛永16年に会津藩保科家、同18年には仙台藩伊達家が屋敷地を拝領し、江戸幕府解体まで続きました。
大名屋敷の敷地は広大であり、これまでの港区内の大名屋敷の発掘調査は、その敷地の一部を調査するに留まっていました。
しかし、汐留での発掘調査が行われ、藩邸の全面を調査することができることで、これまでつかみ切れなかった江戸藩邸の全体像をつかむことができると期待されていました。
発掘調査の結果、各藩邸地の造成に伴う土留めや棚、建物跡、井戸や木桶等の上下水道施設、地下室や埋桶等の埋設施設、池跡、塵芥(じんかい・ちりあくた)留め等の土杭、石垣等多種多様の遺跡とそれに伴う多量の遺物が検出されています。
江戸に置かれた各藩の屋敷には、大藩では常時千人を超えるような家臣が居住していたといわれ、参勤交代による藩主の江戸在府時には、それ以上の家臣が生活していたことになります。
これらの屋敷には、各国元から大量の物資が送られてきたことは想像に難くありません。
脇坂・伊達・保科の3藩の屋敷地は、海に直接面していることから、屋敷内に「船入」が設けられ、船で運んできた物資を、直接海から陸揚げすることができました。
また、人々の流入により人口は増大し、百万都市江戸は当時世界最大級の消費地として、さまざまな生産物資が全国各地から海と陸を使って運ばれました。
遺跡から出土した遺物は、海路・陸路によって産地や国元から直接邸内に運び込まれたものと、邸内に居住するもの等が、必要に応じて江戸市中で購入したものです。
それらの遺物は、江戸時代に各藩邸に生きた人々の生活の証しといえるでしょう。
ー 港区ホームページ より ー
間知石と切り石
汐留遺跡
銀座8ー13先
現在地のところが、ちょうど今回のご紹介地です。
ちなみに港区の汐留地区は、この地図の右に示されております。
汐留につきましては、このシリーズの最終回にも少しご紹介させていただくつもりです。
銀座全図は、数寄屋橋交番脇のものを使用させていただきます。
銀座全図の右下、赤い星のところが今回ご紹介の地点です。
ここが今回のシリーズのスタート地点となります。
ちなみに銀座1丁目は上段の横一列、2丁目がその下の横一列、・・・8丁目が最下段の横一列、となっております。