夏越 築地の江戸神輿
現存する江戸神輿の最高峰で錺神輿として重要文化財級の最高傑作といわれる千貫宮神輿です。
大祭期間中のみ神輿庫での観覧、参拝ができました。
神輿の顔といわれる屋根には、堂々と翼を広げる鳳凰を戴き、延屋根に吹き返しの飾りも見事ですね。
担がれた時に、先に目が行く屋根を立派に見せようと工夫を凝らしています。
胴の部分は、神社の社殿を模して作りこまれています。ご本殿にお鎮まりなっている神様をお遷しし、例祭のときには神輿に乗られて、氏子地域をお渡りになる渡御となります。
インドに起源を持つ装飾品の瓔珞が取り付けられ、美しく装飾するとともに、御簾の役割も果たすと言われます。瓔珞に隠れてほとんど見ることができない錺金具もあります。
「屋根」「本体(胴)」「台輪」の形やバランスにこだわり、担がれている時には見えない飾りに腕を振るう江戸っ子の美学があり、日本の伝統が凝縮されていますね。
境内には夏越し大祓いの茅の輪が立ち、大祓式まで茅の輪をくぐることができます。
◆築地・波除神社
東京都中央区築地 6-20-37
つきじ獅子祭
令和5年6月9日(金)~6月11日(日)
茅の輪くぐり
令和5年6月1日(木)~6月30日(金)