2024 新春の空に鷹が舞う「"人鷹一体" 諏訪流放鷹術の実演」
1月3日、浜離宮恩賜庭園 内堀広場にて、お正月開園「浜離宮で華やかなお正月」催事の一つとして、江戸時代の将軍家お抱え鷹匠の流れを汲む諏訪流放鷹術の実演が行われました。 訓練した鷹を放って野生の鳥や小動物を捕える「鷹狩り(放鷹)」。 鷹匠は、かつて鷹を所有する為政者に仕え、鷹狩りのために鷹を調教する役職を担ってきました。 この地は元々将軍家の鷹狩り場で、一面葦原だったとされますが、埋立て造成され、後年将軍家の別邸(浜御殿)となり、今尚新銭座·庚申堂の二つの鴨場が残る江戸時代を代表する大名庭園の一つです。初夢に見ると縁起が良いとされる「一富士二鷹三茄子」ですが、実物の躍動する鷹を直に見、験が良く、正月気分に浸れる催事です。先ずは、鷹を挙に乗せ(据え)て観客の前をぐるぐると回り環境に馴らす「輪回り」後、整列し、諏訪流第18代宗家大塚紀子氏の挨拶、演者紹介と続き、実演へと移ります。鷹匠の挙から別の鷹匠の挙へ飛び移らせる「振替」、樹上にいる鷹を鷹匠の挙に呼び戻す「渡り」、鷹匠が忍縄(オキナワ)という紐をつけて鳩(疑似餌)を振り、鷹に捕らせる技「振鳩」等々が実演されます。 地面すれすれに鷹が滑空する姿はダイナミックです。 見物人の中から希望者を募ってのハリスホーク(モモアカノスリ)の「振替」体験コーナーの後、フィナーレは、獲物を狙って浜離宮三井ビル屋上から高速で舞い降りる「ハヤブサ急降下」の披露です。 尚鷹匠は、鳥打帽、袢取(バンドリ)、野袢天(ノバンテン)、角帯、股引、脚絆、地下足袋の伝統的装束着用ですが、門下生は半纏姿です。