2024 咲き競う華麗な "五色の八重桜"
浜離宮恩賜庭園では、今年は開花が遅れ4月上旬に見頃を迎えた、「中の御門」入口付近、花木園、潮入の池周辺のソメイヨシノが散り始めて葉桜になりつつある一方で、「中の橋」から「海手お伝い橋」に至る横堀沿いを中心に植栽されている所謂 「五色の八重桜」が咲き揃い始めています。 「八重桜」とは、山野に自生している桜の基本種及び変種とは別に、作出された園芸品種の総称である 「里桜」の大半を占めるとされる八重咲き品種の通称名で、「牡丹桜」とも称されます。 「五色の八重桜」とは、花の中心から葉化した1本の雌しべが突き出る様が名の由来とされる、ふわっと柔らかな、白色~淡桃色の「一葉」、花の中心から葉化した2本の雌しべが突き出て先端が反り返った様を、普賢菩薩が乗る象の鼻(牙)に見立てたとされる、薄桃色の「普賢象」、塩漬けは桜湯として用いられる、紅色の「関山」、ショウガ科のウコンの根茎から得られる着色料の色に似る、黄色の「鬱金」、高貴な貴族の衣装の色のイメージから名付けられたとされる、淡緑色の「御衣黄」の5品種です。 花弁が幾重にも折り重なる様は、個性的な色味と共に、華麗な雰囲気を醸し出しています。