にぎわいと1号店のあるまち、中央区 中編

さて、前回のブログで中央区起源の飲食チェーン店について見てまいりましたが、その中編になります

【前回ブログ】 にぎわいと1号店のあるまち、中央区 前編
https://tokuhain.chuo-kanko.or.jp/detail.php?id=5051

魚河岸の男たちの胃袋を満たすことに始まった吉野家
銀座ブランドを目当てに1号展を出店したマクドナルド

今日紹介するのは、20世紀末に日本市場に上陸し、現在どこにでも見られるようになったあのお店です

スターバックスコーヒー

スターバックスコーヒー にぎわいと1号店のあるまち、中央区 中編

今、どこにでもあるスターバックス
鳥取県にないとか言われた時もありましたが、鳥取にお店ができてからも既に10年が経とうとしています。

そのスターバックスが日本に進出したのが1996年
意外にもまだ30年経ってないんですね。会社Webサイトによると現在1917店舗あるみたいですので、驚異的な出店スピードと言っていいと思います

その1996年のスターバックス日本上陸、その記念すべき1号店が我らが中央区なんです。
店舗の名前は「スターバックス コーヒー 銀座松屋通り店」 ↑の画像のお店です


所在地: 〒104-0061 東京都中央区銀座3丁目7−14 ESKビル 1F


そう、現在も続いているんです
店内にはスターバックスの北米以外での初めてのお店である旨を示すプレートが掲示されており
(恐らく)スターバックス社の重役か何かの方のサインが書いてあります
ぜひ実際に現地に足を運んで見ていただければと思います

また、この日本1号店限定のメニュー「ダブルトールラテ」というものがあります
これはトールサイズのスターバックスラテにショットを追加したものなのですが、この1号店がオープンして最初にオーダーされた記念すべきメニューです。是非ご来店の際はトライしてみてください。

スターバックスが日本の文化に与えた影響は計り知れません
1996年というと私は中学生だったのですが、この当時のカフェというのは喫茶店、すなわちコーヒーを飲みながらタバコを吸う場所を示していたと思います。
インターネットも黎明期、当時は喫茶店といえばタバコ吸いながら競馬の予想をやったりする場所でした。
若い女性とかが来る場所ではなかったと記憶しております


スターバックスが衝撃的だったのは、上陸当初は分煙。その後、全面禁煙に踏み切ったということです。

今の若い人の感覚からしたら、何が衝撃的なのか理解できないと思いますが
当時の日本人成人男性の喫煙率は50%を超えており、当時の感覚としては、「禁煙にしたら商売にならない!」といった感じでした。
※最初分煙にしていたのも、当時の日本の喫煙事情に配慮してのものだったのかと思います。

そんな日本市場において、当初分煙にしていたスターバックスは途中から全面禁煙に切り替えます。コーヒーの香りと味で勝負をすることにしたのです。
喫煙者がタバコを我慢しても楽しめる店を目指したのです。そして成功を収めます

全面禁煙のスターバックスの成功は、その後の日本の景色を大きく変えました
現在の状況については、改めて説明するまでもありませんよね。
そんな物語の始まりの場所がここ中央区銀座にあるわけです

スターバックス社においてもこちらのお店が持つ意義は非常に大きく
現在も公式WEBサイトの沿革に銀座松屋通り店の紹介がされております
https://www.starbucks.co.jp/company/history/fy2000.html


中央区教育委員会は、ぜひ説明板か何かをご検討いただければと思います(しつこい??)

タリーズコーヒー

タリーズコーヒー にぎわいと1号店のあるまち、中央区 中編

あれ?これって先週のマクドナルド晴海通り店のお店があったところの写真じゃないの??
と思われる方がいらっしゃると思いますが

実はタリーズコーヒーの1号店はマクドナルドの1号店であるマクドナルド晴海通り店の隣の隣にあったんです。現在は三越新館です。
※隣は私の記憶が正しければ、確かプロントだったような気が。。。




有名なエピソードかも知れませんが、銀行員だった松田公太氏がシアトルで味わったタリーズコーヒーの味に感動して、脱サラしてタリーズコーヒーを日本に輸入してきました。

その起業家精神は本当に素晴らしく、松田氏の著書「すべては一杯のコーヒーから」という本を私は若い頃何回も読んで刺激を受けました(その結果がコレかよ。。。というツッコミは無しでお願いします)
https://www.shinchosha.co.jp/book/118031/

スターバックス等と違い、松田氏はカネ無し コネ無し の状況から粉骨砕身 タリーズコーヒーを日本に上陸させます。
銀座に1号店を開店したのは、テナントが空いたことによる巡り合わせの面もあったようですが
松田氏は苦労の末に銀座に1号店を開店させます

マクドナルドの藤田氏の時代からは20年以上の時が流れておりましたが
「銀座の1号店」というブランドは全く色褪せてはいませんでした。「銀座の1号店」がタリーズコーヒーのブランド価値を高めたのは言うまでもありません。
その後、タリーズコーヒーは苦労を重ねながらも右肩上がりの成長を遂げ、現在は誰もが知るカフェとなっております。



そんな松田氏の起業家としてのドラマが始まった地が、ここ中央区銀座にある訳です。
日本の外食産業を変えたマクドナルド1号店の隣の隣に、若きチャレンジャーがお店を出していた訳です。
(実は私も若い頃、結構な回数通わせていただきました。思い出の場所です)

タリーズコーヒーの1号店はマクドナルド晴海通り店と時を同じくして閉店となり、現在は三越の新館となっております。
次回銀座お越しの際は、是非現在の三越新館に足を運んでいただき
そんな少し昔のことを想像していただければと思います