Hanes

訪日観光客の記憶に残るまち歩き~大名屋敷・甲冑編~


こんにちは。アクティブ特派員のHanes(ハネス)です^^
最近ますます西洋の方と話す機会が増え、彼らにとって印象に残りやすいまち歩きは何かを考えるようになりました。
そこで今回はタイトルにもある通り、「大名」に焦点を当てた自己流まち歩きをしてみました♪

大名屋敷

日本人であれば、江戸時代頃の中央区には多くの大名屋敷があったことを想像するのは比較的容易かもしれません。
案内板や立地の都合上、比較的知られていると思われるところで言うと、現在の中央区役所の場所にはかつて土佐藩築地邸がありました。
江戸切絵図を見ると一目でわかる通り、この辺りは数えるときりがないほど大名屋敷が密集していたエリアでした。

 訪日観光客の記憶に残るまち歩き~大名屋敷・甲冑編~


また、中央区の南端にほど近い銀座8丁目にある汐留遺跡では、仙台藩(宮城県)伊達家上屋敷御殿の土台として使われていた丸い礎石や、その柱の土台として使われていた平らに加工された礎石等を見ることができます。

 訪日観光客の記憶に残るまち歩き~大名屋敷・甲冑編~


残念ながら、今では屋敷全体の面影を偲べる場所はほとんどありませんが、当時の屋敷の密集度や規模感が一目でわかる切絵図は、まち歩きの際にも思いの外役に立ちます。
西洋にも家紋に相当するものがあるため、地図上に描かれた家紋を見せることで、いかに中央区が江戸時代において重要な場所であったかを知っていただくことができます。

しかし、海外の方の中には各地の大名までご存知の方はあまりいらっしゃらないと思います。
また、江戸切絵図を見せてまち歩きをし、今ここにないものを想像しましょうといっても難しく、あまり印象に残りません。
そこで、もう少し記憶に残りそうな要素を加えてみようと思います♪

甲冑比較

江戸時代より少し遡ってしまいますが、大名や武士と言って忘れてはならないのが甲冑
海外からいらした方の中には、実際に甲冑を身につけてみたいという方もいらっしゃいます。
以前個人的に参加したインバウンド講習会での受け売りになりますが、どうやら西洋の方にダントツで人気の甲冑があるようなのです。

日本には数えきれないほどの異なるデザインの甲冑があり、中には一度見たら忘れられないようなインパクト大の甲冑もあります。
その中でも今回は、有名どころを4つピックアップしてみました^^
それが、直江兼続伊達政宗井伊直政徳川家康の甲冑です。

 訪日観光客の記憶に残るまち歩き~大名屋敷・甲冑編~

(画像は著作権フリーのものを使用しています。)


もし私がこの中で着てみたい甲冑を選ぶとしたら、井伊直政の赤備えを選ぶと思います。
大河ドラマ「おんな城主直虎」好きというのも理由の一つですが、甲冑の中でも華やかなうえに、強そうなイメージがあります♪
地方都市でおもてなし武将隊をしている友人も同じチョイスでした。
一方、東京都在住の友人にも同じ質問をしてみたところ、「それは勿論『愛』のついた兜を有する直江兼続でしょ^^」と日本人女性らしい返答が(笑)
では、西洋の方に人気の甲冑はどれなのでしょうか。

答えは、井伊直政でも、直江兼続でも、江戸幕府(時代)とセットでイメージされるかの有名な徳川家康でもなく、伊達政宗の甲冑でした!
一見最もシンプルな甲冑ですが、なぜ人気なのでしょうか。
その理由は、その甲冑が「スターウォーズ」シリーズに登場するダース・ベイダーのモデルになったと言われているからだそうです。
さすが、西洋の方ならではの着眼点ですね。
日本人目線と西洋人目線では好みの対象が異なるということを改めて実感しました。

中央区は伊達家の本拠地ではありませんが、前述の通り上屋敷御殿跡地があり、その他全国の大名屋敷が多く集まっていました。
その跡地の一つに立ち寄った際に、話を膨らませてこれらの甲冑をご紹介すると、西洋の方は日本文化を既にを馴染みのある文化とかけ合わせて理解することができ、記憶にも残りやすいはずです!
今後も訪日観光客の方々と交流し、彼らの琴線に触れ、印象に残るまち歩きのヒントを提供できるよう情報収集を続けていこうと思います。