東京ダンボ

The Artisan2020ー極める人ー から
『切り剣Masayo』さんの切り絵紹介

第13回中央区まるごとミュージアム2020の行われていた11月8日に京橋のギャラリー「メゾンドネコ」へ足を運んだところ、「The Artisan2020ー極める人ー」が行われていました。

「Artisan」とはアーチストと職人の間を意味する言葉とのことで、この展示は感性のみならず、様々な技法を極めることにより、密度の高い世界観を打ち出している作家たちの競演が楽しめます。

東京ダンボが伺った際には、作家さんのお一人の『切り剣Masayo』さん(以下 切り剣さん)がいらして、ご説明をしてくださいました。今回はこの切り剣さんにフォーカスしてご紹介させていただきます。

 The Artisan2020ー極める人ー から
『切り剣Masayo』さんの切り絵紹介
 The Artisan2020ー極める人ー から
『切り剣Masayo』さんの切り絵紹介

モチーフはちょっと変わった生き物に+αしているとのことで、今回もクジラ、ウミウシ、ヒクイトリやリュウグウノツカイが展示されていましたし、タコやクラゲもお好みとのことです。

切り剣さんの切り絵は非常に細かく、紙の切り絵なのにグラデーションを感じられ、白い紙を黒い布の上に置くことによりモノクロームの世界で、絵を描くように切り絵が表現されています。

初めの頃は切り絵を黒い紙に糊つけしていたそうですが、布の上だと紙に載せるだけでも引っ掛かりができ固定されるので、額装から外して作品を手の上に乗せた際の揺らぎも見せることができるよう、変化させて行ったそうです。

 The Artisan2020ー極める人ー から
『切り剣Masayo』さんの切り絵紹介

作成で重要なことは下描きをきっちり行うことで、白と黒のバランスを考慮して完成品をイメージし、納得がいくまで切る面の裏側に直接描いていくそうです。

下描きが完成したら直接切り抜いて行くそうで、この手持ちの作品では、ここまでに約2週間、完成までにさらに2週間程度の作業が必要とのことで、根気がいりますね。

 The Artisan2020ー極める人ー から
『切り剣Masayo』さんの切り絵紹介

 

 

切り剣さんの作業道具も見せてもらいました。このツールボックスとカッティングボードがあればどこでも作業できるようで、持ち運びも簡単だそうです。カッターも市販品を使用されていて、意外とどこにでもありそうなツールなので、逆に切り剣さんの技量が極めて高いことの現れであると思いました。

 The Artisan2020ー極める人ー から
『切り剣Masayo』さんの切り絵紹介

 

 

そんな切り剣さんは、切り絵作家さんの顔の他に、高校生のママであり、時計職人でもあるとのことで、多忙な中でこのような素敵な作品を制作をされていることに驚きとともに親近感も持ちました。これからも素敵な作品を期待しています。

 The Artisan2020ー極める人ー から
『切り剣Masayo』さんの切り絵紹介

「The Artisan2020ー極める人ー」では、今回ご紹介した切り剣さんの他、張り子やペーパーアート、石粉粘土やレジン等の各種素材や表現方法で不思議な世界を構築する作家さんたちが展示を行っていて、会場のメゾンドネコのオーナーから、それぞれの作品の特徴や作家さんのこだわり等をご説明していただきました。本当にありがとうございました。

 The Artisan2020ー極める人ー から
『切り剣Masayo』さんの切り絵紹介

ギャラリー メゾンドネコ

ギャラリー メゾンドネコ The Artisan2020ー極める人ー から
『切り剣Masayo』さんの切り絵紹介

ここからはギャラリーメゾンドネコのご紹介です。

メゾンドネコのギャラリーは東京駅にほど近い、多くの古美術商と画廊が点在する街「京橋」にあります。2メートルに満たない路地裏にあるギャラリーは、昭和の香り漂う木造家屋の2階にたたずむ、猫の隠れ家のようです。

テーマは「生きとし生けるもの」、コンセプトは「発信」。様々なジャンルの方と融合し、あえてノーボーダーでいることが、メゾンドネコの求める自由です。

展示会場でも、サイトでも、アートを身近に感じられるような発信を目指します。

メゾンドネコ