はじめ

3つの日本一高い土地@銀座

2021年3月23日に同年1月1日時点の「公示地価」が発表されました。公的機関が公表している「土地の値段」には「公示地価」、「基準地価」、「路線価」の3つがありますが、いずれの「土地の値段」でも日本一高い土地は銀座にあります。

「公示地価」No.1は山野楽器銀座本店

「公示地価」No.1は山野楽器銀座本店 3つの日本一高い土地@銀座

「公示地価」は、毎年1月1日時点の「土地の値段」を国土交通省が1地点につき不動産鑑定士2名以上による鑑定評価をもとに決めて、3月下旬に発表するものです。「標準地」を鑑定し、1平方メートル当たりの価格が公示されます。

COVID-19による経済活動への影響で、今年3月23日に発表された「公示地価」の全国平均は6年ぶりに下落(前年比マイナス0.5%)しましたが、山野楽器銀座本店(東京都中央区銀座4-5-6)の「公示地価」が15年続けて最高となりました。1平方メートル当たりの価格は5360万円です(前回は5770万円)。

「基準地価」No.1は明治屋銀座ビル

「基準地価」No.1は明治屋銀座ビル 3つの日本一高い土地@銀座

「基準地価」は、毎年7月1日時点の「土地の値段」を都道府県が1地点につき不動産鑑定士1名以上による鑑定評価をもとに決めて、9月下旬に発表するものです。「基準地」1平方メートル当たりの価格が公示され、「公示地価」と違い都市やその周辺地域に限定されていないので、その補完的な指標といえます。

「基準地価」も「公示地価」と同様、COVID-19によって不動産需要が弱まり、昨年9月29日に発表された「基準地価」は商業地の全国平均で前年比マイナス0.3%でしたが、明治屋銀座ビル(東京都中央区銀座2-6-7)の「基準地価」が15年連続で最高となりました。1平方メートル当たりの価格は4100万円です(前回は4320万円)。

ちなみに、明治屋銀座ビルは「公示地価」の調査対象でなく、山野楽器銀座本店は「基準地価」の調査対象外です。

「路線価」No.1は鳩居堂前

「路線価」No.1は鳩居堂前 3つの日本一高い土地@銀座

「路線価(相続税路線価)」は、毎年1月1日時点の「土地の値段」を国税庁が公示地価や売買実例価格や不動産鑑定士による鑑定評価額などをもとに決めて、7月1日に発表するものです。「路線(道路)に面する土地」の1平方メートル当たりの価格が公示され、相続税や贈与税を算出する際に使われます。

昨年7月1日に発表された「路線価」は、COVID-19の影響が反映されていないため、全国約32万地点の平均は5年連続で上昇(前年比プラス1.6%)し、鳩居堂前(東京都中央区銀座5丁目銀座中央通り)が35年連続で第1位でした。1平方メートル当たりの価格は4592万円です(前回は4560万円)。

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何故、銀座の土地は日本一高いのか。収益性の高さもさることながら、ニューヨークの五番街やパリのシャンゼリゼ通りなどと同様に世界的な知名度があり、歴史と信頼と品格のある高級繁華街である銀座中央通りに出店するというステイタスが「土地の値段」を引き上げているのでしょう。銀座という高級なブランドイメージを獲得するための投資といったところでしょうか。私は多額の資金を投入することはできませんが、たまに銀座でお茶をして、その「特別感」を楽しんでおります。