ちょっと気になる中央区の神社 ⑪
【屋上シリーズ ①】
~ 龍光不動尊 ~
リモートで、愛する中央区をナビゲートします、rosemary sea です。
ちょっと気になる中央区の神社シリーズ、第11回の今回は、龍光不動尊(りゅうこうふどうそん)をご紹介させていただきます。
こちらも「銀座八丁神社めぐり」の1社です。
なお、ここから3神社のご紹介は、「屋上シリーズ」を兼ねております。
それでは・・・
御由緒
ここに奉安されております龍光不動明王ご尊像は、鎌倉時代の名匠の作で、高野山龍光院に於いて、霊験現れましてから七百幾星霜を経ており、昭和4年5月松屋に念持仏としてお迎えし、屋上の宝殿に安置申し上げ、龍光不動尊としてあがめ奉り、松屋の鎮護とされております。
毎年正月、5月ならびに9月の28日には例祭をとりおこなっております。
参拝される方には、禍を転じて福となし、願望もかなえられ、家内安全、商売繫盛といわれております。
ー 松屋銀座本店屋上に鎮座し商売繫盛にご利益 ー
昭和4年(1929年)、鎌倉時代の名匠による尊像を高野山龍光院から遷座して迎えた。
願望成就・家内円満・商売繫盛などにご利益があるといわれる。まら、「龍光」が「流行」につうじることから、ファッション関係の方々も多く参詣されている。
(「歩いてわかる 中央区ものしり百科」より)
社殿は、平安神宮や神田明神などの設計を行われた青池安太郎さんの作、とのこと。
今回も江戸古典落語をご披露させていただきます。
第48回を迎えました。
龍光不動尊の「龍」からは、落語「千早振る」に登場の力士「竜田川(たつたがわ)」と百人一首に詠まれている「竜田川」が連想されますが、こちらは2020年7月7日「日本橋駅・茅場町駅から行ける、静かな佇まいの神社 ③」中の第3回にて既にご披露させていただいております。
そこで・・・
結局、「龍光不動尊」の「光」つながりで、「五光(ごこう)」を書かせていただきます。
<事前確認コーナー>
五光・・・
花札の役の中で最高位、つまり最も強い役。
「光札」と言われる、
松・桜・坊主(ススキ)・雨(柳)・桐
の20点札を5枚全て集めた役です。
「五光」
ある旅商人、山道に迷い日暮れになり、辻堂に入ると、祈っている坊さんが座っています。
近づいて声をかけますが、無言の行とみえて返事がありません。
旅人は辻堂を出てさらに進み、谷間の一軒家にたどり着き、一夜の宿を乞います。
しかし、気狂いの娘がいるので、と宿泊を断られます。
そこを何とかと泊めてもらいます。
夜中に娘が起き上がり、声を張り上げ狂いまわります、そのそばに、日暮れに会った坊主の姿・・・。
夜明けを待って家を飛び出し、辻堂まで戻ってみると、坊主が鉦(かね)をたたいています。
なぜ娘にとり憑(つ)くのか、娘は死んでしまったぞ、と、うそをつきます。
すると、たちまち坊さんは白骨になってしまいました。
おそろしくなって走り出ると、外はにわかの大雨。
あわてて辻堂へ戻ると、今度は中はなぜかきらびやか。
厨子の蒔絵が桜の帳幕、右の欄間が松に日の出、左が桐に鳳凰。
旅人が合掌すると後光が射し込みます。
桜に松に桐、そして坊主、大雨があれば五光になる(後光が射す)のは当り前、です。
龍光不動尊
銀座3-6-1 松屋銀座本店屋上