期間限定! 浜離宮恩賜庭園の「水明」
中央区の端っこにある浜離宮恩賜庭園。
大手門口や中の御門口から入園してすぐの「延遼館跡」エリアに、7月1日から9月5日までの期間限定で、きらきらと光りながらゆっくり流れる水の流れが設置されています。
「パビリオン・トウキョウ2021」の一環で設置
庭園に植えられた木の間を縫うように、くねくね曲がりながら流れていく水。
これは、東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京、パビリオン・トウキョウ2021実行委員会によって開催中の「パビリオン・トウキョウ2021」というイベントの一環で設置されています。
このイベントは、新国立競技場を中心とする複数の場所に、世界で活躍する建築家やアーティストによる建物やオブジェを設置し、自由で新しい都市のランドスケープを提案するものです。
「水明」と名付けられたこのパビリオンは、建築界のノーベル賞と言われる「プリツカー賞」の受賞歴を持つ有名建築家・妹島和世さんによる出展です。
全部で9種類あるパビリオンは新国立競技場に近い渋谷区に設置されているものが多いですが、このパビリオンは唯一中央区に設置されています。
端に設けられた給水口から流れ出た水は、幅80cm・全長約168m、きわめて緩やかな勾配の水路をゆっくりと流れていきます。このゆっくりした流れは平安時代の庭園にあった「曲水」という水路をイメージしたもので、過去・現在・未来のつながりを表現しているそうです。
遠くから見ると留まっているように見えるけれど、近くで見ると絶えず変わっていく水の流れ。思わずじーっと眺めたくなってしまいます。
ちなみに、この水路は細い足で立ち上げられ、空中を流れるように設置されています。
特別名勝・特別史跡である「旧浜離宮庭園」では、庭の土を掘って水を流すことができないため、このような形が採用されたようです。
「水明」をラベルにしたペットボトルのお水をゲット!
この「パビリオン・トウキョウ2021」には、おまけの仕掛けが用意されています。
いくつかのパビリオンの説明板に表示されているQRコードを読み込むと、当該パビリオンがラベルになったペットボトル入りの水が景品としてもらえるというものです。
浜離宮恩賜庭園に設置された「水明」も、この景品の対象となっています。
ただし、水の受け取り場所が渋谷区にあるワタリウム美術館となっていますので、ご注意ください(QRコードは浜離宮の園内にあります)。出展されている他のパビリオンをめぐる、という方にオススメです!