ジョセフィーヌの鐘と江戸のジャンヌルイーズ 2つの鐘の消息
東京カテドラル聖マリア大聖堂・カトリック関口教会に参拝に行ってきました。
3年ぶりに丹下健三先生の設計した大聖堂の建物を内部から拝見した時に、その入りくる光に神の厳かさを感じました。
そして、庭に据え付けれれている「ジョセフィーヌの鐘」も見学してきました。説明碑には次のことが書かれています。
キリスト教が解禁されて間もない1877年、築地に聖堂が完成し、2つの鐘がフランスから海を渡って運ばれてきました。 そのひとつがこの鐘です。「日本近代化の父」と呼ばれるギュスターブ・ボアンソナード氏とアンリエット婦人により寄贈され、「アドレード・ジョセフィーヌ」と名付けられました。
2つの鐘は築地教会で二重奏を奏でていましたが、ジョセフィーヌは1920年の東京大司祭座の移転とあわせ関口教会に移されました。
第二次世界大戦中、金属として供出されそうになりますが、明治憲法記念館からの申し入れにより免れたと言われています。 その後も戦災を乗り越え時を告げてきましたが、1964年の現大聖堂の献堂により役目を終えました。もう1つの鐘である「江戸のジャンヌ・ルイーズ」もまた、築地教会に保管されています。
ジョセフィーヌの鐘 at カトリック関口教会
東京カテドラル聖マリア大聖堂・カトリック関口教会
窓から入る光は十字架の形で大聖堂内を照らしています。
カトリック築地教会聖堂
「歩いてわかる中央区ものしり百科」によれば、
長崎、横浜に次ぐキリスト教会として明治7年(1874)に築地外国人居留地内に建設された聖堂は明治11年に創建されたが、関東大震災で焼失したため、昭和2年(1927)、パリにある聖マグダレナ天主堂を参考に、ギリシャ神殿パルテノン様式で建てられた。設計を担当したのはジロジアス神父と石川音次郎伝道師。
壁面をモルタル塗りで仕上げた木造建築で、正面にはドーリア式の柱が6本並び、屋根正面の切妻壁には、バラとチューリップの彫刻がある。
聖堂内部は中央部分の天井が周囲の回廊よりも高く設定された教会堂形式で、堂内には明治9年(1876)にフランスで鋳造された銅製洋鐘(区民有形文化財)がある。(2022年6月末現在、軒下に展示)
江戸のジャンヌルイーズ
明治9年(1876)にフランスで鋳造された銅製洋鐘(通称:江戸のジャンヌ・ルイーズ)
江戸のジャンヌ・ルイーズ 説明碑
現物は、是非、聖堂にお参りして拝観してください。
居留地通りを歩き、聖路加看護大学内の米国公使館跡の記念碑、築地外国人居留地跡、いわゆるミッション・スクールの発祥の地碑などを巡るのも楽しいかと思います。
聖路加タワー内のレストランや築地の食堂で美味しい食事もご堪能下さい。
カトリック関口教会 ルルドの洞窟と霊泉
東京カテドラル聖マリア大聖堂・カトリック関口教会には、「ルルドの洞窟」が霊験あらたかということで、それを模した洞窟があります。 この説明によると、
実物と全く同じ大きさで、1911年(明治44年)に仏人宣教師ドマンジェル神父が建てたものです。