一歩

チョコと縁のある東日本橋

 東日本橋地区はチョコと縁があります。一般社団法人日本洋菓子協会連合会のHP内、日本洋菓子史には「日本で初めてチョコレートを加工して販売したのは東京日本橋区(注:原文は旧体字)若松町(同:現東日本橋) 両國 米津松造だといわれています。彼は1878(明治11)年12月24日の『かなよみ新聞』にチョコレートの広告を出しました。この頃、チョコレートは猪口令糖、貯古齢糖、知古糖、千代古令糖などと書き、カカオは甘豆餅と表記していました」とあります。さらに同HPには「米津松造の出した初期の広告。『新発明ボンボン』の次の行に『新製猪口令糖』の文字が見える」との説明書きで、掲載された広告を紹介しています。

歴史の地でチョコ菓子のテイクアウト専門店

歴史の地でチョコ菓子のテイクアウト専門店 チョコと縁のある東日本橋
 チョコと縁のある東日本橋

 この歴史を踏まえ、今年4月に東日本橋地区で開店したのがチョコ菓子、テイクアウト専門店の「SUN CHOCOLATE」です。
 SUNはチョコの原料となるココアの原料となるココア豆が熱帯の太陽をたっぷり浴びて育ったことを表し、ココア豆の種類に3つ(フォラステロ種、クリオロ種、トリニタリオ種)であることを漢字で「参」とあててシンボルマークに採用しています。
 代表の島村友一氏は墨田川を渡った両国で鍋などを受注生産する会社の三代目で、この「参」はチョコ業界の新参者の「参」でもあるといいます。出店を決めたのはほぼ一年前。地元の先輩で、チョコ商品の企画・生産し、仕事上でもお付き合いのある野口和男氏から永年勧められたことによるそうです。

只今、和風の14種類

只今、和風の14種類 チョコと縁のある東日本橋

 商品はブラウニー、生チョコ、テリーヌ、ボーロ、クランチの5種類の計14品目。「洋風にすると埋没する恐れがある。出来るだけ日本の素材を使った和風にして、ここにしかないものを目指す」といい、例えば生チョコには山椒、七味唐辛子、味醂、ボーロではほうじ茶、抹茶、ゆずをそれぞれ配合しています。税込の価格はブラウニー350円、テリーヌ800円など。野口氏にこちらからの要望も出しますが、ここの商品は野口氏の「集大成」だといわれているといい、野口氏の思いが詰まっているようです。

 お客様からは「買いにくいチョコ店」とのこと。そのわけを伺うと、仕事帰りの女性が訪れると、閉店が午後5時半のために間に合わないといわれているそうです。でも閉店時間を延長する気はなさそうです。


 

 チョコと縁のある東日本橋

SUN CHOCOLATE NIHONBASHI

住所:東日本橋2-25-4 オゼキビル1F

アクセス:都営浅草線東日本橋駅徒歩約5分

営業:午前10時半ー午後5時半

定休日:日・月曜日

 チョコと縁のある東日本橋