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訪問記:観世能楽堂 『銀座スタイル 能楽体感』

 行ってきました。観世能楽堂に。国立能楽堂には、何回か行きましたが。

 こちらは、敷居が高いというか、機会がなく初めての訪問です。題目は、『能楽体感 銀座スタイル』。

 「TOKYO ART&LIVE CITY 2022」の一環で、能楽師の武田宗典さんが、能など少しハードルが高いと思われている日本の伝統芸能に関して、初心者の方や東京以外の地域から来られる方にも楽しんでいただけるような企画を用意されていました。客席でできるちょっとした能の体験や、能や狂言の演技をわかりやすく見られるような仕掛けがありました。

 まず、GINZA SIXに到着。三原通りから、入ります。エスカレーターで、地下3階へ。チケットを見せて、客席に入ります。

 

 訪問記:観世能楽堂 『銀座スタイル 能楽体感』

    いよいよ開演。武田宗典さんと貴城けいさんの登場です。貴城さんの橙色のお着物に目が奪われます。

 武田宗典さんが『船弁慶』のさびの部分を、紋付袴で演じられます。至近距離で見られた貴城さんは、義経気分も味わい(笑)、凄い迫力に圧倒!!と言われてました。普段は、面でみえない表情に迫力を感じました。

 山階彌右衛門さんから『観世家と銀座』のお話です。徳川家康が人質として今川氏に預けられていた頃から能に親しみ、観世十郎大夫から稽古を受けたと聞きました。そのため能楽は重要視され、能楽師も銀座など江戸城の近くに屋敷をもったとのことでした。

 次に、観世三郎太さんから、『能楽の未来』について。師匠であるお父様が元気なうちに多くの役をしてみたい。食事の時なども、学ぶことが多いなど、厳しい修行のお話が聞けました。

 いよいよお囃子の体験です。観客全員どうするのでしょうか。エアー楽器で対応です。笛、小鼓、大鼓と太鼓と体験できました。大鼓は、大変固く、世界で一番痛い楽器といわれているそうです。お囃子の方の声は、普段聞けないので貴重な機会でした。

 謡 、武田宗典さんの後について、発声します。何箇所か能楽独特の節回しがあり、大変です。

 狂言師、野村太一郎さんの登場です。泣いたり、笑ったりの所作を能と狂言で体験します。能は、ほとんど表情が変わりません。今度、見に行った時は、一つでも、所作でわかればと思います。

 能と狂言の所作で行うミニ現代劇です。今、体験した所作を使って、武田宗典さんと野村太一郎さんが演じます。今、習ったばかりなのでよくわかりました。

 いよいよ、能「高砂 祝言之式」の鑑賞です。武田宗典さんも地謡で登場です。観世三郎太さんの住吉明神を堪能しました。面が白くて綺麗なので最近のものかと思いましたが、古くからの由緒ある面と衣装のことでした。

 盛りだくさんの内容で、予定終了時間をオーバーしてました。小学生も多くいましたが、みんな楽しんでいました。また、是非、この様な企画を用意していただければと思います。

観世能楽堂に次は公演を観に行こうと思います。

※この記事は主催者の承諾を得て掲載しています。お忙しい中、ご対応いただきありがとうございました。