鏑木清方「築地明石町」美人画三部作が重要文化財に
今年の春、東京国立近代美術館で没後50年展が開催された鏑木清方ですが、代表作「築地明石町」「新富町」「浜町河岸」の三部作が新たに国の重要文化財に指定されました。
11月18日の東京国立近代美術館ホームページに発表されました。
美人画で有名な鏑木清方ですが、神田に生まれ、木挽町、浜町で幼少・青年期を過ごし、中央区にとてもゆかりの深い画家です。作品には、清方が育ち慣れ親しんだ江戸の風情が残る明治時代の東京下町が描かれています。
この「築地明石町」は44年にわたり行方不明となり、2018年に発見された幻の美人画といわれていました。髪をイギリス巻にし、単衣の小紋の着物に黒い羽織姿の女性。瞳、眉、口など顔や髪の毛、着物や小物まで、細かくとても丁寧に描かれていています。まるで浮世絵の美人画のようでもあり、女性の優美さや清らかさが感じられます。
左から、「浜町河岸」「築地明石町」「新富町」
「没後50年 鏑木清方展」、「築地明石町」と美人画三部作については、以下の特派員過去ブログをご参照ください。
・没後50年「鏑木清方」展 中央区ゆかりの美人画(by Issa123)
・鏑木清方_幻の《築地明石町》特別公開 at 東京国立近代美術館(by yazさん)
来年3月、東京国立近代美術館では、展示作品全てが重要文化財という70周年記念展覧会「重文展」を開催予定です。この重文展でも清方の美人画三部作を再び見ることができるかもしれません。
詳しい情報がわかりましたら、またブログにアップします。
情報元:東京国立近代美術館ホームページ
出典:「築地明石町」と美人画三部作の絵は「没後50年 鏑木清方展」パンフレット及び便箋より掲載しました。