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2023 新春の馥郁たる香り

 2023 新春の馥郁たる香り

 厳冬の浜離宮恩賜庭園。                   早咲きの梅が咲き始めていますが、まだまだ花数が少ない時期、 潮入の池の畔の一角に、陽光を浴び凛として咲く「素心蠟梅(ソシンロウバイ)」の静謐で穏やかな芳香が漂っています。       ソシン ロウバイは中国原産の落葉低木。 名前に梅(バラ科)がつきますが、ロウバイ科で別科の木本。 名の由来は、一説では、花色が蜜蠟似で梅と同じ頃に開花すること、純粋で混ざり物のない(=素心)花色に因むとされます。                     1~2月、初春のまだ寒さ厳しき頃、他の花に先立って、葉が出る前に、花被片全体が鮮やかな黄色の芳香のある蠟質、半透明の可憐な花をやや下向きに咲かせます。                 リナロール、ボルネオール、シネオール等の精油成分由来とされる、上品で清々しい香りで、ニホンスイセンの香りにも似ています。               庭木としてだけでなく、生け花、茶花、盆栽、鉢植え等にも利用されています。          花木園には、外側の花被片は淡黄色、内側の花被片は茶褐色の「蠟梅(ロウバイ)」が植栽されており、何れもその馥郁とした香りには癒されます。