銀座の店先に江戸時代の木樋(水道管)が!
銀座八丁目金春通りのオートクチュール「ノーブルパール」の店先に江戸時代の木樋(現在の水道管)が展示されています。
この木樋は、昭和42年に中央区八丁堀のビル建築現場地下約3mより出土した物の一部で、歴史研究をされていた(同店現社長の)お父様が譲り受けた後、この店先に展示されたとのことです。
木樋の上にある説明プレートによれば、玉川上水の末端部の木樋のようです。
玉川上水は、多摩川の取水口羽村(現:東京都羽村市)から四谷大木戸(現:新宿御苑)まで、地上を約43㎞、そこから更に地中の木樋や石樋により、はるばる八丁堀まで運ばれてきたものです。
ポンプ等の動力がない時代、わずかな高低差の中、遠くまで水を配った気の遠くなるような仕事ぶりとその技術の高さ(木樋の継手の役割をする埋桝により水位や方向を変えたり、サイフォンの原理も活用していた)には驚かされます。
木樋の展示の隣には、金春通り煉瓦遺構の記念碑もあります。
また、お店の木樋展示のすぐ隣には、昭和63年に銀座八丁目八番地の旧金春屋敷内で発見された煉瓦遺構の記念碑が建っています。
明治政府は、明治5年~10年にかけて、建物の不燃化と西洋化を目的に、銀座に延べ約10㎞に亘る煉瓦街を作り上げました。
しかし、その後の関東大震災、戦災等で消失していたことから、工事中に発見された煉瓦遺構は、貴重な歴史資料と言えます(この煉瓦遺構は、江戸東京博物館に保存され、一部がこの記念碑となっています)。
「ノーブルパール」の店先の木樋と向かって
左に煉瓦遺構の記念碑。
銀座金春通り会のホームページには、金春通り
の歴史やイベント、お店の紹介等が掲載されて
います。