参加してきました! 京橋彩区 芸術文化講座
抽象画はお好きですか?
―「分かり難い」から「見る楽しみ」へー
こんにちは。「たけちゃん」です。
6月21日の夜に京橋1丁目のミュージアムタワー京橋で第42回芸術文化講座「抽象画はお好きですか? ―「分かり難い」から「見る楽しみ」へ―」が開催されました。「たけちゃん」も最近まで知らなかったのですが「芸術文化講座」はミュージアムタワー京橋と、2024年開業のTODA BUILDINGの2棟からなる街区「京橋彩区」のエリアマネジメント法人が「まちに開かれた芸術文化拠点」を目指して2019年10月から定期的に行っている講座です。特徴は、毎月多彩なゲストをお招きして、美術だけでなく、音楽、食、写真、伝統文化・芸能など広範囲にわたる講座を無料で聴講できることです。
今回の講師は、美術家のナカムラ クニオさん(写真左)、アーティゾン美術館 教育普及部長/学芸員の新畑 泰秀さん(写真右)でした。今回のみのサプライズとして、美術館のレクチャールームで開催。お二人の軽快で絶妙なトークに加え、閉館後のアーティゾン美術館を解説付きで短時間ですが一緒に見て回ることができ、1時間半の講座はあっという間にに時間が過ぎていました。
美術家 ナカムラ クニオさん
ナカムラ クニオさんは、荻窪『6次元』主宰。美術家として山形ビエンナーレ、東京ビエンナーレなどに参加しています。2021年には東根市美術館で東北各地の市民とともに制作した器を展示する「金継ぎアンソロジー」展を開催されました。
ナカムラさんの著書は『金継ぎ手帖』『古美術手帖』『本の世界をめぐる冒険』『チャートで読み解く美術史入門』『モチーフで読み解く美術史入門』『描いてわかる西洋絵画の教科書』『洋画家の美術史』『こじらせ美術館』など多数あります。
講座では軽快なトークで会場を盛り上げてくれました。美術や絵画の初心者の「たけちゃん」にも理解しやすい言葉で抽象画の面白さを語ってくださいました。「勉強になった」よりも「ああ、本当に楽しかった!参加して良かった!」というのが正直な感想です。
石橋財団アーティゾン美術館
教育普及部長/学芸員 新畑 泰秀さん
新畑 泰秀さんは横浜美術館、ブリヂストン美術館を経て現職。これまで担当した展覧会に、「セザンヌ主義—父と呼ばれる画家への礼讃」展(横浜美術館、2008年)、「カイユボット展—都市の印象派」(ブリヂストン美術館、2013年)、「ジャム・セッション 写真と絵画—セザンヌより 柴田敏雄×鈴木理策」などさまざまです。
新畑 さんの著書は『新古典主義の系譜』(共著、中央公論美術出版、2020年)、『失楽園 風景表現の近代1870‐1945』(共著、大修館書店、2004年)など。
学芸員ならでのは豊富な知識をベースに抽象絵画の誕生から繁栄、その歴史的な背景、抽象画という言葉の定義、代表的な抽象画の解説をしてくださいました。「非常に勉強になりました。ありがとうございます」という感想です。
アーティゾン美術館にて8/20まで開催中!
ABSTRACTION
抽象絵画の覚醒と展開
セザンヌ、フォーヴィスム、キュビスムから現代へ
アーティゾン美術館のホームページによると今回の展開会をこのように記載しています。
19世紀末から第一次世界大戦が勃発するまでの間、フランスが平和と豊かさを享受することが出来たベル・エポックの時代、芸術を生み出す活気と自由な雰囲気に満ち溢れる中、フォーヴィスム、キュビスムなどの新しい美術が芽吹いて花咲き、やがて表現の到達点のひとつとして抽象絵画が目覚めました。その後の抽象絵画の展開は、20世紀の絵画表現を牽引し、その潮流は同時期の日本にも及びました。この展覧会は、印象派を起点として、世紀初頭の革新的な絵画運動を経て抽象絵画が生まれ、2つの大戦を経てさらに展開していく様子を、おおよそ1960年代まで、フランスを中心としたヨーロッパ、アメリカ、そして日本の動向を中心に展観するものです。
今回の芸術文化講座を受けてみて、抽象絵画の基礎の基礎は理解できたと思っています。今回の講座ではサプライズとして短時間でアーティゾン美術館の絵画や彫刻、貴重な書籍やポスターを見学しましたが、ナカムラさんや新畑さんが講座で解説された「フランティセック・クプカ《赤い背景のエチュード》1919年頃」(この写真の絵です!)や「ロベール・ドローネー《街の窓》1912年」、「ヴァシリー・カンディンスキー《自らが輝く》1924年」、「ポール・セザンヌ《サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール》1904-06年頃」などは、8月20日まで開催されている今回の展覧会でじっくりと見てみたいものです。
さ~て次回の芸術文化講座は...
第43回 蒔絵万年筆の世界
日時:2023/07/19 (水) 18:30~20:00 (開場:18:00)
会場:ミュージアムタワー京橋 16階 Café16
登壇者:株式会社パイロットコーポレーション Namikiブランド推進室 室長 池田 明教 氏
日本の伝統工芸である蒔絵(まきえ)を施した万年筆は20世紀初頭に誕生しました。漆で仕上げた強く艶やかな軸に繊細で優美な意匠を施した「蒔絵万年筆」は、実用品としての役割を超え、日本の伝統文化を伝える美術工芸品としても世界各国で高い評価を得ています。漆を塗り重ねるほどに深みを増す色、照り映える金粉、銀粉…そして絵柄にいきいきと表現される美の世界。創業当時より100年余にわたり蒔絵万年筆を世に送り出してきたパイロットコーポレーションが、蒔絵万年筆の魅力をご紹介します。
詳細・お申込みはこちらから。
京橋彩区へのアクセス
★住所:〒104-0031 東京都中央区京橋1-7-2
★アクセス:
JR東京駅(八重洲中央口)から徒歩5分
東京メトロ銀座線・京橋駅(6番、7番出口)から徒歩3分
東京メトロ・銀座線/東西線/都営浅草線・日本橋駅(B1出口)から徒歩5分
※本ブログは「一般社団法人 京橋彩区エリアマネジメント」さんに承諾をいただきました。
京橋彩区エリアマネジメント:https://kyobashi-saiku.tokyo/