小猿

「東京まんなかippin堂」のツアーでまち歩きに出かけよう
               ー日本橋編ー

江戸時代、五街道の起点となった日本橋、明け方に人々はここから旅に出ました。今回のツアーは江戸の名残りに出会う日本橋周辺をご案内します。

日本橋は江戸時代の初め1603年に最初の橋が架けられました。現在の橋は1911年に架けられた石造りのアーチ橋で20代目。橋の上には東京都の紋章を抱えている獅子と大きな鰭で世界に向かおうとしている麒麟がいます。

また、橋の周りに元標の広場、花の広場、乙姫の広場、滝の広場の4つの広場があり、それぞれ橋との物語を持っています。

中央区観光情報センターから出発、旧東海道を日本橋へ

中央区観光情報センターから出発、旧東海道を日本橋へ 「東京まんなかippin堂」のツアーでまち歩きに出かけよう
               ー日本橋編ー

集合は中央区観光情報センター、東京メトロ銀座線「京橋駅」7番8番出口から見えるところにあります。

地上に上がると明治屋の横に出ます。前の通りは旧東海道、まち並みを見ながら日本橋まで歩きましょう。

明治屋京橋ビルは昭和8年(1933年)に建造された明治屋の本社社屋で、区指定有形文化財です。イタリア・ルネッサンス様式の秀逸なデザインでまとめられていて、繊細で華麗な装飾が各所に見られます。また、民間建物では初となる建物地階部分と地下鉄駅を連結させた構造を実現し、地下鉄駅と一体化された現存最古のビルです。東京大空襲や環境の変化を乗り越えた、昭和史を語る貴重な文化財でもあります。

少し進むと「アーティゾン美術館」が見えてきます。令和2年(2020年)に開館。前身は長く親しまれてきた「ブリジストン美術館」です。最先端のIT技術を導入し、単に鑑賞の場としてではなく、見る、感じる、知ることで作品の「創造性」を体感できる未来型の美術館として生まれ変わりました。8月20日まで、「ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開 セザンヌ、フォーヴィズム、キュビズムから現代へ」という展覧会を開催中。

八重洲通りを渡って進むと、百貨店建築として初の重要文化財に指定された「高島屋日本橋店」があります。天保2年(1831年)、京都で古着や木綿を取り扱う「たかしまや」を興したのが始まりで、この建物は昭和8年(1933年)に建造され、当時では珍しい全館冷暖房完備でした。

国指定重要文化財を巡る

国指定重要文化財を巡る 「東京まんなかippin堂」のツアーでまち歩きに出かけよう
               ー日本橋編ー

日本で最初の百貨店、日本橋三越本店です。江戸時代は呉服商の三井越後屋で、「三井家」の三と「越後屋」の越をとって「三越」と名付け、正札販売を世界で最初に取り入れました。今年は創業350周年を迎えます。平成28年に国の重要文化財に指定されました。

正面玄関の上には、ローマ神話に登場する商人や旅人の守護神マーキュリーがいます。身長は270cm。手には杖を持って立ってます。

屋上には大正10年、展望台の付いた塔が設けられました。後に「金字塔」と呼ばれ、日本橋三越を象徴する塔となりました。

 「東京まんなかippin堂」のツアーでまち歩きに出かけよう
               ー日本橋編ー

三井本館は明治に竣工した建物が関東大震災で被災したため、昭和4年に三井の主要各社が入るオフィスビルとして竣工しました。地上7階、地下2階、鉄骨鉄筋のこのビルは、関東大震災の2倍に相当する地震に耐えられると言われます。外壁に取り付けられた列柱は圧巻で、「壮麗・品位・簡素」というデザインのポリシーを具現化しています。昭和初期を代表する建物として価値が高く、平成10年(1998年)に国の重要文化財に指定されました。

左側は日本銀行本館と奥に新館があります。こちらには江戸時代の長い間、金座と呼ばれる金貨鋳造所がありました。現在建物は旧舘、新館、分館に分かれていて、旧舘が本館で、設計は辰野金吾、東京駅の赤レンガ駅舎でも有名な日本を代表する建築家です。ベルギーの中央銀行をモデルにしたこの建物は西洋式建築物では、赤坂の迎賓館に並ぶ傑作とされ、昭和49年に国の重要文化財に指定されました。

福徳神社

福徳神社 「東京まんなかippin堂」のツアーでまち歩きに出かけよう
               ー日本橋編ー

清和天皇の貞観年間にはすでに鎮座していたと言われる古社で、武蔵野の村落、福徳村の稲荷神社として祀られ、その地名をとって社号になりました。二代将軍秀忠公が参詣された時に、椚(クヌギ)の鳥居に春の若芽が萌え出ていたのを見て、神社の別名を「芽吹き稲荷」と名付けたそうです。江戸時代に富くじ興行を許された神社でもあり、宝くじの当選祈願に訪れる人も多く、また、チケットの当選祈願もしてくれます。

七夕の笹に願いを書いた天の川と鵲の短冊が飾られていました。

 

熈代勝覧

熈代勝覧 「東京まんなかippin堂」のツアーでまち歩きに出かけよう
               ー日本橋編ー

三越デパートの地下通路沿いに置かれている複製の絵巻物で、日本橋から神田今川橋までの日本橋通り(今の中央通り)の様子を東側から俯瞰して描かれています。熈代勝覧とは熈(かがやける)御代の勝れたる大江戸の景観で、文化2年(1805年)十一代将軍徳川家斉の世です。通りを行き交うのは1671人の老若男女、犬20匹、馬13頭、牛4頭、猿1匹、鷹2羽がいます。「日に千両落ちる」と言われた魚河岸や八百屋、酒問屋、乾物屋などの店、武士、町人、職人の会話が聞こえてきそうな活気あふれる町の様子をご覧下さい。

ツアー終了後のお楽しみも

熈代勝覧の向かい側にある日本橋案内所でツアーは終了、解散となります。

日本橋案内所にはお土産にぴったりなお菓子や小物、手拭いや風呂敷など日本橋らしい物が揃っています。老舗や美味しいお店もたくさんあり、お昼を召し上がったり、ショッピングやお茶の時間など、楽しくお過ごしください。

参考資料:歩いてわかる「中央区ものしり百科」 中央区観光協会編

 


中央区観光協会では、おもてなしスタッフがご案内するまち歩きツアーを販売しています。

お客様専属のプライベートツアーですので、ゆっくりお楽しみいただけます。

詳細、お申し込みはこちら

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