兜町・茅場町のウォールストリート、株だけではありません。
東京証券取引所を中心に証券会社が集まる兜町、茅場町界隈は日本のウォールストリートと称されます。亀島川沿いに「ウォールストリート」がありました。
年代物のコンクリート建物の中にある「ウォールストリート」はドリンクも豊富なオーガニックの手づくりイタリアンレストランでした。
入り口は好景気に沸くウォールストリートを彷彿させるような佇まい。この建物、第二井上ビルが建てられたのは世界大恐慌の2年前の1927年です。
店のファサードから思い浮かべたのは「華麗なるギャツビー」。舞台は1922年のニューヨークで、証券会社で働こうとやってきた若者が謎の富豪の邸宅で毎夜開かれるパーティを語るフィッツジェラルドの小説です。
大正昭和初期の香り漂う店内
店内の高い天井と当時そのままの梁、木を使った落ち着いた内装から大正昭和初期の香りが漂います。この第二井上ビルができてから間もなく昭和恐慌、世界恐慌が起こり、日本は日中戦争、太平洋戦争へと突き進みます。そして、東京大空襲。大変な時代を生き抜いてきたビルなんですね。