2024 枝垂れ 野趣に富む 秋を演出する蝶形花「ハギ(萩)」
ハギはマメ科ハギ属の落葉低木の総称で、木質化して固くなるものの、年々太くなって伸びることはなく、冬、地上部が枯れる種類もあり、木本とは言い難い側面も併せ持ちます。 秋の七草に数えられ、"クサカンムリ” に "秋" の字が当てられ、秋の季語ですが、新暦上は夏から秋が花期です。 日本人には古くから親しまれており、万葉集で詠われた約160種の植物中、ハギの歌は最も多く、141首は歌中に、1首が題詞に記され、合計142首を数えます。 ハギの語源は諸説あるようですが、一般には、古株から芽を出すことから「生(ハ)え芽(キ)」説が有力とされているようです。 日本全国の山野に自生する「ヤマハギ」の他、「ミヤギノハギ」「ニシキハギ」「シロハギ」「マルバハギ」など約40種分布するとされますが、種が盗人の足跡に似ることから命名された「ヌスビトハギ」はヌスビトハギ属で別属です。 浜離宮恩賜庭園 お花畑裏手に生育するミヤギノハギの蝶形花は、一つ一つは小さくて控え目な印象ですが、野趣に富み、汐留シオサイトの高層ビル群を背景に、秋の風情漂う景観に彩りを添えています。 マメ科の植物が食草とされる「ウラナミシジミ」が花々の間を飛び回っています。