TOKYO MARATHON 2025
※ EXPO2025のフォトスポットにて
「東京がひとつになる日」
このフレーズが好きだ。
登録受付、ボランティア用品の受け取りのため、東京ビックサイトに向かう。
この高揚感がたまらない。
たとえどんなに疲れが蓄積している時期でも、一足進めるごとに、体の内側から笑顔が湧いてくる。
多くの海外からの出場ランナーたちとすれ違う。
「皆さん、ようこそ。Welcome to Tokyo!」
走る楽しみを持つ方々と、目的が重なりあう瞬間が、気持ちをワクワクさせる。
第一回東京マラソンは、2007年(平成19年)2月18日、約3万人のランナーと約1万人のボランティアが参加し行われた。
「フルマラソンに参加しよう」と職場の有志でランナーに応募した。
その全員が当選ならず。
遠ざかっていく、大規模イベントに身を置くチャンスが。
何らかのつながりを持ちたいと、焦りながらボランティアに応募した。
こちらも高倍率だったのだが、運よく当選することができた。
私は、ボランティアとして毎年参加している。
今年のユニホームは、ロゴ表記から大会の年数が抜けて、翌年も繰り返して使用できるようになった。
※ フォトスポットでは、ランナーたちがビブナンバーを掲げて写真を撮っていた。
東京マラソンは、2013年大会から「ワールドマラソンメジャーズ」に加入し、世界のトップレースのひとつになった。
ボストン・ロンドン・ベルリン・シカゴ・ニューヨークシティの5大マラソンに加わると聞いたとき、マラソン好きの仲間たちは大いに盛り上がったものだ。
2025年シーズンから、このWMMにシドニーマラソンも加わる。
コースは東京の名所を結んで作られている。
東京都庁をスタートし、東京駅赤レンガ駅舎を背にして行幸通りでフィニッシュする。
見どころ満載。
もちろん中央区内も駆け抜ける。
中央通りを神田から南下し中央区に入る。
日本橋を左折し、永代通りに入って茅場町から新大橋通り、浜町中ノ橋交差点を清州橋通り、金杉通りと北上し一旦中央区を離れる。
浅草、門前仲町の街並みを回り、浅草橋から中央区に再び入る。
同じコースを日本橋まで進み、左折して中央通りを京橋、銀座という一番の繁華街を通る。
銀座四丁目交差点を右折すると中央区を離れ、日比谷から新橋・芝ブロックをターンして、東京駅行幸通りのフィニッシュを迎える。
受付に合わせて行われる「東京マラソンEXPO 2025」は、お祭りのような陽気さがある。
中央区の情報発信をしている観光協会のブースにも寄ってみた。
マラソンに因み、韋駄天関連のグッズが揃っていた。
日本橋人形町の大観音寺は「韋駄天(いだてん)」をまつる。
仏法の守護神であり、俊足で知られる。
「好タイムが出ますように」
「完走できますように」
木製で二つに割れる、新しい勝運守りも置かれていた。
片方に願い事を書いてお寺にお供えし、片方はお守りになる。
※ 応援メッセージや決意が、各国の言葉で記されていた。
「東京」人と物と情報が複雑に交差し、拡大し続けている街。
「東京マラソン」というイベントによって、その確かな一面に触れることができる。
この規模。
この迫力。
※ 2025年担当した旧今川橋から、日本橋方面を望む
3月2日、早朝。
まだ誰もいない、東京の幹線道路。
地響きのような足音が近づいたかと思うと、一気にランナーたちに埋め尽くされる。
引き締まった表情、体躯。
走ることを楽しむように弾んでいる。
交わされる笑顔、応援の声、多様な言語での挨拶が返ってくる。
「あっ、この瞬間って、いいな。」