「藝大 Art Journey」展 第2期
~ メトロ銀座ギャラリー ~

リモートで、愛する中央区をナビゲートします、rosemary sea です。
2020年10月に開設されました「メトロ銀座ギャラリー」。
前回のご紹介は「藝大 Art Journey」展 第1弾 でした。
現在行われています展示は「藝大 Art Journey」展 第2弾 です。
今回はこちらをご紹介させていただきます。
ごあいさつ

藝大アートジャーニー展では、2024年度における東京藝術大学卒業・修了作品の中から選抜された優秀な10作品を、3期にわたり紹介いたします。
絵画・工芸・デザイン・インターメディアアートなど、さまざまな専門性を機死して生み出された多彩な作品が登場します。
藝大から飛び立つ若きアーティストたちの渾身の表現を感じながら、アートをめぐる旅をお楽しみください。
展示期間
第1期 2025年4月28日(月)~5月24日(金)
(藤野ひなた・大野開・金信英)
第2期 2025年5月26日(月)~6月21日(土)
(加藤ゆりあ【YURIA JURIA】・野田瞳・佐藤鈴子)
第3期 2025年6月23日(月)~7月19日(土)
(鈴木遥香・稲飯梢・渡部真梨菜・柴田美里)
主催: 公益財団法人メトロ文化財団
企画監修: 東京藝術大学 社会連携センター
音の鳴る木
佐藤鈴子

The sounding tree
私たちがふと耳を澄ました時に、心穏やかになれるような音が
どれほど
生活の中にあるのだろうか。
例えば葉っぱのさわさわした音。
木がカランとなる音。
鐘がポーンと鳴り響く音。
それぞれ美しい木と鉄の「素材」の音だが、
今の暮しの中でこれらの音を聞くことはあまりなく、
それどころか私たちの生活では樹脂の机が甲高く鳴る音
だったり、プラスチックのペットボトルが潰れる音
だったり、そのような情緒のない音で溢れている。
もっと心安らぐ素敵な音に、日々触れることができれば
少しでも豊かな生活になるのではないか、
そのきっかけとなるための作品である。
この作品はより豊かな音がある生活の象徴として
制作したプリコラージュオブジェであり、
「そこにある音」がつくる音がどれだけ面白いかに
気づかせてくれる。


おおきい手
野田瞳

認知症になった祖父をピンホールカメラで3年間撮影し続けた。
私は以前に介護の仕事を通して、認知症とそのご家族の関わり方に疑問を抱いたことがあった。
どこかで他人行儀的で、距離感を感じる関係性にずっと違和感を感じていた。
しかし、私が大学2年生の時に突然、実の祖父が認知症になった。
祖父の記憶の中から私が消えてしまうかもしれないと実感した時、「祖父が変わっていく姿を受け入れることができない」と思ってしまった。
私は介護をしていた当時に感じた違和感や距離感の意味を実感した。
記憶が薄れていくことは、自分の身にも誰の身に起こるかもわからない。
私たちにとって、とても身近なことで、今まで築き上げてきた関係性を突然大きく変えてしまうこともある。
だからこそ、向き合えなかったことを後悔しないために、今大切な人と向き合うために、お互いが心地よく在れる関わり方を探る方法を確かめたい。


Semi-permanent Happiness
YURIA JURIA

Ceramic Cake
陶製のケーキ
YURIA JURIA
土を絞り出して装飾した半永久的に残るケーキたちと
陶製のアクセサリー

メトロ銀座ギャラリー
東京メトロ銀座線・丸ノ内線・日比谷線 銀座駅
地下コンコース B7・B8出入口付近