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2025 季節の移ろいと風景に彩りを添える秋の七草「女郎花」

 2025 季節の移ろいと風景に彩りを添える秋の七草「女郎花」

 9月に入っても止まらない猛暑、今日2日も、都心の最高気温は37.0℃と猛暑日年間最多記録を更新(計27日)し、相変わらず残暑厳しい日々が続く毎日ですが、浜離宮恩賜庭園の花木園では、秋の七草の1つに数えられるオミナエシ(女郎花)が、明るく鮮やかに黄色に染まった姿で彩りを添え秋の到来を感じさせてくれます。     オミナエシはオミナエシ科オミナエシ属の多年草で、日本全土の山野に生え、茎は直立し、高さ0.6m~1.5m、葉は対生、羽状複葉で、裂片は細く尖り、夏から秋、上部の枝分かれした先に、5裂花冠、4本雄しべの黄色の小花が多数密集し、散房花序を形成します。   白花で葉の裂片が広いオトコエシに対して全体が優しい印象です。名前の由来に関しては諸説あり、①「オ(ヲ)ミナ(女郎)」は美人/若い女性の古称で、「エシ」は動詞「ヘス(圧す)」の連用形との解釈と、推量の「ベシ」との解釈があり、前者とすれば「美女をも圧倒する美しい花」、後者とすれば「女らしい花」に因むとの説、②花の形状を女性が食していた粟飯(女飯 オミナメシ)見立て説などが挙げられます。 万葉の昔から愛好され、前栽、切花、漢方に用いられ、万葉集にも14首詠まれています。       散策路の反対側に植栽されているバラ科カリン属の落葉高木であるカリン(花梨)が、楕円形ないし倒卵形の沢山の実を付けています。硬く渋いため生食には適さないとされますが、芳醇な香りを持ち、カリン酒や砂糖漬け、のど飴などの加工食品として利用されています。