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片倉工業と世界遺産『富岡製糸場』の繋がりを中央区で発見!

1872明治5年創立140年以上の歴史があり2014平成26年に世界遺産に登録された富岡製糸場に、片倉工業株式会社が1939昭和14年から1987昭和62年まで近代日本の繊維産業発展に大いに貢献した実績を築いたことをご存じでしょうか。

片倉工業株式会社は1873明治6年操業、1920大正9年に本社が京橋にあった事実がメダリオンとして残っています。その後、銀座へと現在は、明石町に本社は移転しました。

生糸需要が衰退していくまで繊維産業発展に大きな貢献を果たした『シルクの片倉』

生糸需要が衰退していくまで繊維産業発展に大きな貢献を果たした『シルクの片倉』 片倉工業と世界遺産『富岡製糸場』の繋がりを中央区で発見!

富岡製糸場の歴史的価値を認識し、操業停止後は片倉工業最後の熊谷工場で製糸業の歴史や役割を果たす精神を引き継いでいました。

しかし、世界的にも生糸の需要がなくなり、熊谷工場も平成6年閉鎖となってしまいました。

生糸産業の衰退原因

・生糸価格の低迷 ・政府の減産政策による繭の不足 ・化学繊維の普及 ・安価な輸入品の輸入

 片倉工業と世界遺産『富岡製糸場』の繋がりを中央区で発見!
 片倉工業と世界遺産『富岡製糸場』の繋がりを中央区で発見!

明治には、輸出品98%が生糸と蚕種という日本の主力産業でした。

1872明治5年ヨーロッパから輸入した洋式製糸機械を日本の風土に適した機械を開発しました。

フランス人指導者ポール・ブリュナを招聘し、富岡製糸場の設計構想・技術導入・品質管理・雇用(1日平均7時間30分労働・日曜週休制)という工場制度を導入しました。

世界で有名な日本が誇る高品質シルク産業を支えた片倉工業株式会社史

世界で有名な日本が誇る高品質シルク産業を支えた片倉工業株式会社史 片倉工業と世界遺産『富岡製糸場』の繋がりを中央区で発見!

錦絵 上州富岡製糸場之図

1873明治6年-片倉市助、長野県諏訪郡川岸村(現岡谷市)で10人取の座繰(ざくり)製糸を開始

1895明治28年-京橋に支店を開設

1920大正9年-本社を京橋に移転

1939昭和14年-旧富岡製糸場を合併

1987昭和62年-富岡製糸場休止

2000平成12年-片岡シルク記念館オープン(熊谷イオン隣)

2005平成17年-富岡製糸場建物を富岡市に寄付

2006平成18年-富岡製糸場土地を富岡市に売却

2009平成21年-本社を銀座に移転

2011平成23年ー本社を明石町に移転

 

 片倉工業と世界遺産『富岡製糸場』の繋がりを中央区で発見!

錦絵 富岡製糸場工女勉強之図

・蚕種の研究 ・繰糸機の改良 ・工女の養成

全国から集められた工女たちは寮生活をしていました。富岡製糸場で養成された工女は全国の製糸工場に富岡工女として派遣されて、日本の製糸産業の発展に寄与する養成レベルの高さに驚かされます。

もちろん、工場の雇用制度の素晴らしさが工女の育成水準を引き上げる要因になったのでしょうか。

旧 『片倉館』正面玄関メダリオン 
現 東京スクエアガーデン(京橋) 鍛冶橋通

旧 『片倉館』正面玄関メダリオン 
現 東京スクエアガーデン(京橋) 鍛冶橋通 片倉工業と世界遺産『富岡製糸場』の繋がりを中央区で発見!
 片倉工業と世界遺産『富岡製糸場』の繋がりを中央区で発見!

製糸の歴史・製造工程・工場生活がコンパクトによくわかる片岡シルク記念館

製糸の歴史・製造工程・工場生活がコンパクトによくわかる片岡シルク記念館 片倉工業と世界遺産『富岡製糸場』の繋がりを中央区で発見!

繭は捨てるところなし!糸くずやさなぎも再利用

生糸にならなかったものは全て副産物(絹紡糸の原料・さなぎー魚などのエサや釣り餌)

 片倉工業と世界遺産『富岡製糸場』の繋がりを中央区で発見!

平成12年片倉シルク記念館と商業施設(熊谷イオン隣)からなる複合商業施設『片倉フィラチャー(製糸場)』としてオープンしました。かって日本の基幹産業であった製糸業の足跡を熊谷工場創業当時の木造繭倉庫内で製糸の関する資料等を保存し、紹介しています。

記念館の方にお話をお聞きしたところ、

「熊谷工場の繭倉庫の保全管理とともに、片倉工業121年にもおよぶ製糸場業の先人や地域の人たちが残した足跡を末永く後世に伝え続けていきたい」とおっしゃっていました。片倉シルク記念館に伺って富岡製糸場や日本のシルク産業の凄さを知ることができ、中央区とのご縁も感じることができました。

〒350-0815  埼玉県熊谷市本石2-135

☎FAX048-522-4316

開館時間 10時~17時(入館16時30分)

休館日  毎週月・火曜日・夏期・年末年始(臨時休館有)

入館料  無料

 

片倉工業株式会社

中央区明石町6-4ニチレイ明石町ビル

☎03-6832-1873 FAX03-6832-0256

(片倉記念館の方から写真撮影と記事記載の許可をいただきました)

※現在、コロナウィルスの関係上、問い合わせてお出掛けください。