滅紫

光を聴き、風を視る「手塚雄二」展 開催中ー日本橋高島屋

「新時代の日本画を切り開く画家」と言われてきた手塚雄二の過去最大規模約70点の展覧会です。春秋の院展に毎回出品されていたので「あの時の」と思い出す作品もありますが、これだけまとまると流石に見ごたえがあります。明治神宮の内陣に納められる「日月四季花鳥」屏風は今しか見ることが出来ません。「移り行く自然の姿を掴みとり、感動を表現すること、黄昏の雲間、振り向きざまの三日月など、言葉に表すことのできない何かを表現したい」との作者のことばに深く感じるものがあります。最初に手塚作品と出会ったのは20年以上前、「爽やかなそして洒落ていておまけに上手い。」と思ったのを覚えています。今回は「内なる宇宙」のコーナーに茶道具の棗が8点と軸物数点が出展されていて新鮮な感じがします。どれも素敵で「どれか買えるとすれば」と考えましたがみんな欲しくなってしまいました。すっきりと気持ちのよくなる展覧会です。

手塚雄二展 3月18日まで  10:30 - 19:30 最終日は17:30まで

日本橋高島屋s.c本館8階ホール 入場料一般1000円