yaz プロフィール
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せきのまじない
2018年11月29日発行のマダムはるみさん執筆のブログ「咳止めの擬宝珠 京橋の親柱」の番外編(勝手に命名)です。日本橋には10の擬宝珠があったようで、男柱の分3個、中柱の分1個には万治元年の年号があり、他には正徳2年(1712年)の男柱の分1個、元禄12年(1699年)の中柱の分1個、さらに年号のない袖柱の分4個ということが『享保撰要集』にのっています(中央区 区史)日本橋黒江屋に残っている擬宝珠は万治元年のものです。これには鋳物師川口某の名があったようですが、『享保撰要集』には「鋳物御大工、椎名兵庫頭」の名しか見えず万治はありません。万治は4年4月25日に改元して寛文となっているので、そのためかもしれません。 古川柳によると京橋の擬宝珠には”せき(咳)のおまじない”に縛られたという話があります。
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江戸弁の「ひ」と「し」の混同
江戸っ子の定義は『擬宝珠のついた橋の内側で生まれ、ここの産湯を浸かり、三代以上続いて江戸に住んでいる』というのが諸説の一つとして挙げられています。私はこの定義に当てはまると公言していますが、実は少しの嘘があります。生まれは疎開先の埼玉県久喜。生後1ケ月余(?)で日本橋に戻って昭和20年3月10日の東京大空襲に遭遇したという話を両親から聞いていますので、江戸の産湯を浸かっていません。1ケ月ずれて日本橋の水道を沸かした風呂に入っているので、「江戸っ子」90%かな? 私の江戸っ子事情は兎も角、子供の頃我が家庭には(ず~~と昔の話ですが)江戸弁が大いに流通していました。両親とも日本橋茅場町の生まれなのでどっちもどっちですが、特に父親は「ひ」と「し」の区別がつかず、渋谷に行くのか日比谷に行くのか何度聞いても判らない。 江戸っ子の「ひ」と「し」の混同というのは一般に知られていますが、「真っすぐ」を「真っつぐ」「真っ青」を「真っつぁお」という「さ行」と「た行」の混同というのも良く遭遇しました。急に「真っつぐ」なんて言われても、話についていけないことがしばしばでした。駕籠屋さんとの会話で『まっつぐ行っておくれ』なら、通用するでしょうが。 私個人は親の発音のひどさを意識していましたから、子供の頃から「ひ」と「し」の区別は徹底していました。今でも年に1回程度はタガが外れて「ああ、やっちまった」と思うことがありますが。
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