キタムラリョウ

街を走り抜ける赤色のオートバイ

茅場町をサイレンを鳴らして走る消防車。それを先導するように赤い色のオートバイが2台、これもサイレンを鳴らしながら走り抜けていきました。交差点で信号待ちしていた人も「何だろう、あの赤いバイク?」    

日本橋消防署を取材に訪れました。

赤いバイクの正式名は消防活動二輪車、署内ではクイックアタッカーと呼ばれているそうです。都心では首都高インター付近の消防署10ヵ所に配備されていて(中央区では日本橋消防署のみ)、主に高速道路上の事故・火災に備えています。現場に先乗りし負傷者の救助、初期消火を行ったり情報を本隊に伝えるのが任務です。このクイックアタッカーはオフロードタイプ車で阪神大震災ではガレキを乗り越えていち早く現場に到着、東日本大震災では寸断された道路を突き進み、孤立した気仙沼の住民を救助するなど大活躍しました。

 

 

優秀なクイックアタッカー隊員

優秀なクイックアタッカー隊員 街を走り抜ける赤色のオートバイ

通常、消防車1台とクイックアタッカー2台でチームを組みます。高度な操車技術ととっさの判断力が要求されるので、アタッカーには署内の資格試験に合格した優秀な署員が乗務するそうです。

写真は日本橋消防署からいただいた資料から転載しました。

初期消火も行うクイックアタッカー隊員

初期消火も行うクイックアタッカー隊員 街を走り抜ける赤色のオートバイ

人命救助品に加え初期消火に必要な機材を搭載しています(写真は日本自動車工業会 二輪車特別委員会のホームページから転用)。

隊員の服装は分厚いテント生地のようなものでできています。私が訪れたのは暑くてマスクもままならない8月初旬。隊員は活動時、保冷剤6個を上半身に貼りますが「30分もすれば溶けてしまう」そうです。

クイックアタッカーの定位置は日本橋消防署の消防自動車2台の間。署内には入れませんが、通りから見えますよ。