キタムラリョウ

東京市民から愛された日本橋の「赤煉瓦ビル」、
ビルが建っていた場所で鑑賞いただけます。

今から34年前まで日本橋の北詰にとても美しいビル、帝国製麻ビルが建っていました。日本橋を主題とした昔の絵葉書の多くに登場するランドマーク的なビルとして愛されていました。

その設計は日本銀行本館や東京駅で知られる辰野金吾博士。博士は日本橋川沿いの瀟洒な渋沢邸も手掛けています。

映画「Always 続三丁目の夕日」の帝国製麻ビルが蘇る

映画「Always 続三丁目の夕日」の帝国製麻ビルが蘇る 東京市民から愛された日本橋の「赤煉瓦ビル」、
ビルが建っていた場所で鑑賞いただけます。

帝国製麻は明治40年(1907年)創業で、その本社「赤煉瓦ビル」ができたのが8年後。空襲による焼失を免れ、戦後の復興を見てきたビルに昭和33年(1958年)大栄不動産が移ってきましたが、老朽化のために1987年解体。同社は同じ敷地に同じレイアウトでビルを建て替え、今も使用しています。

1階ロビーに精密な1/24ミニチュアが展示されています。これは「Always 続三丁目の夕日」の撮影に使われたものを同社が譲り受けて、修復したものです。

渦巻・花網と滑車の装飾が施されたルネッサンス様式の丸窓

渦巻・花網と滑車の装飾が施されたルネッサンス様式の丸窓 東京市民から愛された日本橋の「赤煉瓦ビル」、
ビルが建っていた場所で鑑賞いただけます。

赤煉瓦と石の紅白仕上げと角に乗るドームや二層目と三層目の間の窓から張り出すバルコニーなど、日本橋川を通る多くの船の視線を意識して装飾性豊かな作りになっています。「帝都の美観に辰野博士が深く意を用いられたという事は専門家間に有名な話である」(大栄不動産資料)。

 

 東京市民から愛された日本橋の「赤煉瓦ビル」、
ビルが建っていた場所で鑑賞いただけます。

左が日本橋北詰にある大栄不動産株式会社ビル(日本橋室町1丁目1番地):隣が富山アンテナショップ、その隣が三越新館です。ロビー受付の方に「赤煉瓦ビルを見せていただけますか」とお声かけください。