Discover Chuo City:茨城・高萩市の古民家で出会った銀座の名店「六雁」
こんにちは。アクティブ特派員のHanes(ハネス)です!
先月の話になりますが、お盆休みに帰省した方はいらっしゃいますか?
私は地元茨城に帰省し、久しぶりに県内の史跡を巡ってきました。
その際に偶然中央区に関するグルメスポットを見つけ、中央区の名店についての知識をまた少し深めることができました。
そのような経緯から、今回は区外で知りえた中央区の魅力をお届けします^^
高萩茶寮
訪問時には、7月20日(土)から9月1日(日)までの期間限定で、茨城県高萩市に佇む築約200年の茅葺古民家「穂積家住宅(ほずみけじゅうたく)」(茨城県指定文化財)に古民家カフェ「高萩茶寮(たかはぎさりょう)」がオープンしていました。
肝心の中央区との関係性ですが、下の写真を見ていただくと一目瞭然です。
そう、あの銀座並木通りにお店を構える日本料理の名店「六雁(むつかり)」さんの総料理長を務める秋山能久(あきやまよしひさ)さんが監修をしているのです!
水戸市出身の秋山シェフは、いばらき食のアンバサダーとして東京でも精力的に茨城の食材の魅力を発信しています。
(特集はこちらからご覧ください:https://www.ibaraki-shokusai.net/cook/?id=1380)
高萩茶寮でいただけるのは、豊かな自然と「常陸の小京都」と呼ばれる高萩市の歴史の息吹を感じられる食材を使用したかき氷やお料理。
例えば、ブルーベリーや常陸大黒、地場野菜といった高萩市産の農産物、安政元年(1854年)創業の老舗味噌蔵「たつご味噌」の味噌、 大正2年から続く銘菓「永寿堂」の八千代おこし等。
個人的には、新ブランド豚「常陸の輝き」、好きなフルーツの一つである「花貫フルーツほおずき」、そして以前「茨城の魅力再発見!IBARAKI senseが光る場所」でご紹介した「SAZA COFFEE」もオススメです。
高萩茶寮で売り切れが出ることもある一番人気のメニューは、かき氷!
しかし、その理由は「夏だから」にとどまりません。
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、六雁さんでは、季節感のあるお料理が魅力的なコースの最後にデザートとして名物のかき氷を提供しています。
銀座の洗練された日本料理店のかき氷を落ち着いた古民家カフェでいただけるなんて、最高ではありませんか^^
(高萩茶寮に展示されている秋山シェフのサイン入り割烹着)
さらに、そのかき氷に茨城ならではの食材が組み合わさることで、まさにここでしか味わうことのできない特別なかき氷に仕上がっています。
気になるかき氷メニューですが、「高萩イチゴベリーかき氷」、「紅はるかサツマイモかき氷」、「たつご味噌キャラメルかき氷」と普段お目にかからないような珍しいものばかり。
地元の特産品の良さを最大限に活かしたメニューとも言えるのではないでしょうか。
今回高萩茶寮を実際に訪れ、秋山シェフが前述の特集内でお話になっていた「伝統をおろそかにせず、新しいものに挑戦する」という姿勢をより知ることができたように思いました。
夏の営業は9月1日(日)まででしたが、早くも9月21日(土)には秋のコラボイベントがスタートします(※12月1日(日)まで)!
この秋茨城県を訪れる機会がございましたら、ぜひ高萩茶寮で銀座と茨城の食のハーモニーをお楽しみください♪
■高萩茶寮 ※ご予約不可
住所:茨城県高萩市上手綱2337-1 「穂積家住宅」
営業時間:11:00~16:00(L.O. 15:30)
TEL:050-5239-7924 ※営業日・時間内のみ応答
公式ウェブサイト:http://takahagi-saryo.com/
この場を借りまして、本記事の取材・執筆にご協力をいただきました秋山シェフおよび高萩茶寮のご担当者様に御礼申し上げます。
中央区内のご紹介店舗「六雁」
住所:東京都中央区銀座5-5-19 銀座ポニーグループビル6/7F
営業時間:17:30〜23:00(※土曜日のみ17:00〜)
電話番号:03-5568-6266
アクセス:東京メトロ/銀座駅B5出口徒歩1分
公式ウェブサイト:http://www.mutsukari.com/
余談
今回、中央区と高萩市の関係から六雁さんをご紹介しましたが、「常陸の小京都」と呼ばれる高萩市について興味を持たれた方はいらっしゃいますか?
以前、「Discover Chuo City:カトリック築地教会の敷地に住んだ億万長者」で菊池寛実(きくちひろみ/かんじつ)をご紹介しましたが、実はもう一人、高萩市には中央区と関連のある歴史上の人物がいます。
その人物は、1717年に赤浜(現在の高萩市内)の農家に生まれた長久保赤水(ながくぼせきすい)です。
伊能忠敬を日本地図の完成者とすると、彼は日本地図の先駆者といえる地理学者です。
『生涯学習の先人 長久保赤水』(高萩市生涯学習推進本部編、1996年)によると、彼の功績の中で特筆すべきものは、それまで一部の支配者のものでしかなかった地図を庶民のものにしたことだといいます。
1779年に「改正日本輿地路程全図」初版を大阪で発行し、赤水地図と呼ばれた彼の地図は、明治時代までの約100年間に8版を数えるベストセラーになりました。
赤水地図から42年後に伊能忠敬の実測地図が完成したものの、それは国家秘密のため明治時代になるまで世の中に出回らなかったそうです。
そのため、庶民のみならず、小伝馬町牢屋敷と関係のある吉田松陰をはじめとする幕末の志士たちが使用したのも、この赤水地図だったと言われているのだから驚きです!
(参考:高萩市教育委員会ウェブサイト「長久保赤水」)
今回地元茨城を少し掘り下げた結果、思いがけない中央区との接点を見つけることができました。
引き続き新たな中央区の魅力発見を目標に、時々区外から中央区を見てみようと思います。