日本橋界隈、歴史に残る再開発が同時進行中。
日本橋青空化もついに着手!竣工予想図付き解説です。
東京オリンピック・パラリンピック2020大会の建設ラッシュの終わりを待っていたかのように日本橋を中心に大規模な再開発が続々と始まっています。その熱気はまるで高度成長期のようで、コロナ禍なぞどこ吹く風。未来に向けたエネルギーが噴出しています。
左手、屋上にクレーンが2本見えるのが兜町で建設中のKABUTO ONE(15階 高さ89m)。その右、少し離れた所にある、同じくらいの高さの白いビルが東京証券取引所の事務所棟です。KABUTO ONEと東京証券取引所の間、その奥で建設中のなのがヤンマー東京ビル(45階240m)。さらに右に寄ると、日本橋ダイヤビルの後ろに、建設中の常盤橋タワーA棟(42階205m)が見えます。右端、室町で圧倒的な存在感を放つ三井タワー(193M)も顔負けです。
着々と背を伸ばしつつある常盤橋タワーA棟ですが、この後、背後に姿を現してくるのがびっくりモンスター、トーチタワーB。あだ名はビッグトキワ。恰幅の良さに加えて、高さは圧巻の390m。今、日本で一番高い商業ビル、大阪市のあべのハルカス(300m)を遥かすのぎます。
※写真は工事現場の看板です。
水天宮側から見た予想俯瞰絵を書いてみました(ビルがちょっと傾いた)
目の前で進む6つの大型再開発プロジェクト:常盤橋再開発、日本橋1丁目再開発、八重洲1丁目東地区再開発、八重洲1丁目北地区再開発、八重洲2丁目再開発、そして日本橋上空高速道路地下化。
お江戸日本橋のすぐ横の「日本橋1丁目再開発」。
野村証券日本橋本社ビル、ふとんの西川など27のビルを統合開発。
俯瞰絵の中、右側にある丸みを帯びた日本橋ダイヤビルをご覧ください。江戸橋のすぐ横、日本橋川に面して建っているこのビルの下部を高速道路が急カーブしてビルを取り囲んでいます(赤の太線)。このカーブした道路を奥に約50m進んだ所が日本の中心、日本橋。橋の南詰めから川に沿って約150メートル、27のビルを統合開発するプロジェクトです。メインビルは52階284mになる予定(ちなみに現在の東京のっぽビルNo.1は虎ノ門ヒルズで256m)。
この地で405年創業する日本橋西川、洋食屋「たいめいけん」、江戸橋ビル、御幸ビル、そして重厚かつ斬新な野村證券日本橋本社ビル(昭和21年、1930年完工。設計安井武夫。日本におけるモダンムーブメント建築に選定)も再開発地域内。3棟ある野村證券ビルのうち旧館の外見はそのまま保存され、水辺に親しめる施設になるそうです。今、閉店中の「たいめいけん日本橋店」が入居するそうで、実現したら水辺でオムライス食べたいですね。
八重洲は1丁目も2丁目も東区、北区、中区に分かれて再開発進行中
東京駅八重洲口目の前、八重洲1丁目では東地区再開発がA区とB区に分かれて進行中です。併せて73のビルを統合開発しようとするもので、メインビルは51階250mになる予定。これから建設されるビルはどんどん高くなっています。ちなみに、今東京で2番目に高いビルは東京ミッドタウンの248.1mですから、なんと東京ののっぽビル1~3位までを日本橋界隈で独占することになるのです(だから?)
こちらから見ると八重洲1丁目東地区再開発は既存のビルに隠れて、頭しか見ることができないようですが、八重洲口にある大丸デパートの前で工事が進行中。さらには八重洲1丁目北地区の再開発も決定済(45階235m)。こちらはビッグトキワの後ろなので見えません。さらにさらに八重洲2丁目再開発が中区と北区に分かれて進行中。もう、何がなんだかわかりません。
これほど近接して大規模開発がどれも「1丁目」で進行すると混乱必至です。
「ピッ、ピッ、ピー。おたく、何でここで荷物おろしてんの?搬入票見せて」、
「そうだよ、ここは一丁目再開発現場だよ。
でも、おたくの現場は日本橋1丁目で、ここは八重洲1丁目」
「ピッ、ピッ、ピー。
またお宅か。ここは八重洲1丁目の現場だけど、北地区だよ。おたくのは東地区だよ。ヒ・ガ・シ」
「ピッ、ピッ、ピー。
おーやっと来たね、八重洲1丁目東区。でもね、ここは東地区のB区で、おたくが行きたいのはA区なの。搬入票よく見なきゃ」
「ウウuuuuu・・・・・、やっと手に入れた仕事が....」
運転手さんは大変です。
彼には言い難いのですが、すぐ左隣の八重洲2丁目北地区の再開発も進んでいます(46階240m)。北区と中区に分かれているから気を付けてね。
そして、控えているのが国と都による「日本橋から青空を取り戻せ。
高速道路地下化プロジェクト」です。
次号に続きます。